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第55話 パンとサーカス?
「君主はね。
民に、「パンとサーカス」を与えなければいけないのですよ。」
ファルティアが言う。
「どういうことでしょう?」
映画をひととおり楽しんだプロメスティアが、ファルティアに聞き返した。
「人間は、パンのみで生きるにあらず・・・
神に昇格した聖人が述べた言葉です。
人間、食料だけで生きているわけではありません。
しかし、己の信念や楽しみや目的もまた、人を生かすものなのです。
事実、物資が充分ならば、不満があっても反乱は少なく済みます。
しかし、なければ?」
プロメスティアは、黙ってしまう。
そして・・・
「た・・・
大変です!
「バロメット王国」が、侵攻してきました!」
「うるさいにゃ。」
「うぐおッ!」
スケコマースが駆け込んでくるも、ミハイルが腹部を殴る。
「羊の種族・・・
人羊の国ですね・・・」
「じゃあ、「執事」として雇うにゃ。」
「「羊」ですが。」
「さ・・・
さすがは、ミサイル君・・・
ここで、ギャグがでるとは・・・
うぐッ!」
今度は、「お宝」に食うスケコマース。




