第54話 帝立映画館
「皆様!
祖国から私と共に来られた方は、お待ちどうと言ったところ・・・
新たな「帝国民」の皆様には、初めての経験と言ったところでしょう。
国民の皆様には、生活の向上と労働のみでご不便をおかけしたため、非常に申し訳ない!
庶民に、映画を安価で提供する、「帝立映画館」が完成と相成りました!」
スクリーンの前で、スピーチをするファルティア。
「このめでたき日、創造神王の一柱・聖鳳凰のルカ様と、この惑星の神・科学神プロメスティア様を、御招待しております!」
ファルティアは、壇上から「特等席」を見た。
そこには、ルカ神と復活して新たな姿を得た少女神がいた。
「うう・・・
こういうイベントにも参加しなきゃいけないんですか・・・」
プロメスティアは、涙目でルカに訪ねた。
「郷にいれば郷に従え。
身構えることはないよ。
リケ神の真似はしなくていい。
「人と共にある神」・・・
図らずも、彼女はそれを模索し始めた・・・
「恐れられる」と、信仰心を喪うからね・・・」
ルカは、少し昔を思い出した。
「あの時は、不覚だった・・・
人間ながら見事・・・」
ルカは、ふっと笑った。
新任神様、映画館の落成に呼ばれました!




