第52話 文明の利器
どがああああんッ!
ずがあああああんッ!
「うぐぐ・・・
うるさいです・・・」
けたたましい目覚ましを止め、マラミュートはベッドから出た。
「これなら、パイロットの方も使うのも納得です・・・」
ここは、帝都ファルティアの領主街。
ファルティアの「側室」たちの別邸もある。
「起きたにゃ!」
いつのまにかいるミハイル。
「ミサイル閣下!」
「ミハイルにゃ!」
むっとするミハイルだが・・・
「これ、本国じゃ評判悪いにゃ。」
そりゃそうだ。
いかに起きるためとはいえ、毎回のこと爆薬や爆裂魔法の音を耳元で聞かされた日には・・・
「平気なのは、海猫隊の隊長さんだけにゃ。」
「それもどうかと・・・」
話しながら、マラミュートは着替える。
「考古学者の方々や、三教皇が来られるようです。
陛下も解析に参加されるようなので、私も行かなくては。」
ローブに、手をかける。
「こうしてみると、あのショータ閣下にもうちょいいてほしかったにゃ。」
「おかげで、私は肥満ぎみだったのが解消しました。」
なにせ、お姫様暮らしが長かった。
「本国に行ったら、七面鳥狩るにゃ?」
「なんですか、それは?」
「顔が七つある、鳥にゃ。
女王陛下でさえ、武器を持たないと狩れないにゃ。」
物騒な鳥だ。
「お腹がすきました。
さて、道すがらにチキンバーガーでも買って行きましょうか。」
恐怖の目覚まし時計!




