第47話 磁気発射台
「おーい!
ここに、磁力反発レールを留めるんだ。」
「わかった。」
ティカ・シティの余剰の更地だった区画で、魔装騎士や作業者が建築作業をしている。
この機体は、ファルティア帝国体制になってから生産された機体で、作業用機である。
「しかし・・・
なんだって、陛下はこんなどでかいもんを?」
人狼の作業者パイロットが、レールの基部をボルトで留めていた人兎の作業者に聞く。
「なんでも、陛下は兄上の国や母上の国と、早めに交流できるようにしたいらしい。」
「ははは!
いくら偉大な陛下でも、家族が恋しいか!」
まだ子供だもんなと、魔装騎士の作業者。
「否定しないがな・・・
その両国は、こっちに比べりゃずいぶんと進んだ文明らしい。」
「ってことは・・・」
「そうだ。
ここをもっと発展させるには、オレらのような身分のモンでも自由に行き来できなきゃ困るらしい。」
「すげえな・・・」
ついこの間まで、畑を耕していたような身分である。
「オレなんか・・・
息子がぶち上げる「科学理論」の「か」の字もわかりゃしねえ・・・」
「オレもだよ・・・」
しまいには、自分たちの子供が学校で仕入れてきた「学問」に圧倒される始末だ。
「ま・・・
給金がいいけどよ。」
まあ、彼らとて後に子供に「別の惑星」で同じようにして建築事業を行っていた王のことを聞いて、仰天することになるのだが・・・
マスド〇イバーです!




