第37話 真の支配者
世界樹の神殿・・・
ここは、この惑星の神官を統べる種族が祭祀をする場所。
そこに、
竜族の「天竜王」、
獣人族の「獣王」、
エルフの上位種「ハイ・エルフの女王」・・・
この三人からなる大神官が集結していた。
「今回の議題だが・・・
「猫の皇帝」と名乗る小僧が、この惑星を侵略しておるらしい。」
天竜王が、切り出した。
「なにやら、魔法のような怪しげな力を使っておるとか。」
と、獣王。
「古のからくりを用いて、怪しげな軍馬や、「洗車」とか申す怪しげな兵器を投入しておるとか・・・」
ハイ・エルフの女王は、歯噛みした。
「しかし・・・
なぜ、かの「皇帝」は攻めてこないのであろうか・・・?」
天竜王があごに手を当てて、考える・・・
物陰から、これまた怪しい「忍び」が見ていた。
「そこだ!」
しゅッ!
獣王が、ナイフを投げた。
そこにいたのは、ミミとメアリーである。
「名乗られませい!」
ハイ・エルフの女王は、誰何する。
「壁にミミあり!」
「障子にメアリー!」
内心、二人はびくびくしていた。
「なぜに、「皇帝」は攻めてこない?」
天竜王が尋ねる。
「皇帝陛下は、民を連れてこの地に来られたにゃ!
でも、襲ってきた敵をことごとく返り討ちにしたら、「帝国」ができていたにゃ!」
メアリーが、答える。
「しかし・・・
貴殿のご主君とやらと、話がしたい。」
その報を聞き、ファルティアはグレーのローブをまとった。
「ついにきたか。
この惑星に、リケ様やニケ様のような「神」がいるか見てやる!」
とうとう、現れました・・・




