第27話 天文台遺跡
「ちょっと待ってくださ~い!」
文字通り、爆走するショータ。
それを追う、エルナの妹であるファルティア帝国評議員・マラミュート。
「ふはははは!
オレの勘が言っている!
あのエストリア山の麓に、遺跡があると!」
何の手がかりもない。
人は、「あてずっぽう」と呼ぶ・・・
「わ・・・
私・・・
人狼ですよ・・・
足には自信がありますよ・・・
でも、あの方はなんなんですか・・・」
文字通り、この男についていくことは、至難の業だ。
「確か、恩師や上司・・・
姉君に痛めつけられているって聞きました・・・
神波動で、強化しているのを含めても、異常です・・・」
聞けば、彼の石頭は、最低でも金剛石かミスリルでなければ砕けないとか・・・
もはや、マラミュートは、行き絶え絶えだ。
「おおう!」
ガンッ!
ショータは、岩肌に激突した。
「ぐふッ!」
そう言いつつ、鞭と盾を持った魔装騎士のフィギュアを取り出す・・・
「・・・・・・
ダメージ食らっても、オヤジギャグかますんですか・・・」
マラミュートは、崩れた岩肌を、慎重に調べていく・・・
「こ・・・
これは・・・
天文台だな・・・」
「「天文台」・・・
ですか・・・?」
「ああ。
この星にいながらにして、可能な範囲でだが「宇宙」をみる研究所だ。
少なくとも、リシテアールからは「この惑星」が「見えて」いたな。」
二人は、瓦礫をかきわけ、遺跡内に入っていく・・・
「・・・
このお方は、いつもこんな感じで「調査」されているのですね・・・」
マラミュートは、ためいきをついた・・・
ショータ:遺跡、ゲットだぜ!
マラミュート:なんで、こんな人なの!?




