第24話 美魔女(?)女王
「この子ってば・・・
若い身空で、こんなにたくさん「側室」を・・・
本国では、エラル一族と「同列」に扱われるわよ・・・
ファルティア・・・」
ジト目で、ファルティアを見るミリアム女王。
その間にもその視線を、本と画面、キーボードの間をせわしなく往復させている。
「お・・・
おばあ様・・・
こ・・・
これは・・・
半分は「政治的な」理由でして・・・」
「じゃあ、あと半分は「アレ」な訳ね。」
そんな二人に、エルナとリーナが声をかけた。
「「お久しゅうございます!
女王陛下!」」
「かしこまらなくていいわ。
いいでしょう・・・
惑星ミリアリアでの調査資料は、ライティアにそちらの最新のものを送らせましょう。」
「写本」が終わったらしく、帳面型個人端末を閉じて、記録装置を抜くミリアム。
「しかし・・・
お若いですね・・・」
ドワーフの「ワーキティス領」総督のナーシャが言う。
人間年齢だと、五歳くらいに見えるが・・・
「まだ、60いってないわよ。」
「「「えッ!?」」」
びっくりする、「側室たち」。
「長女で王太子を生んだのが、まだ若かったですからね・・・
ああ・・・
みなさん・・・
御国元から、「次期領主」を望まれる声もあるでしょうが・・・
後少し、お待ちに。」
「え・・・
私は、「それ」を考慮してお若いと・・・
てっきり、三十代かと・・・」
エルナが言った。
狼の耳が垂れている。
「おや・・・
私は、意外に若く見られていたようですね・・・
なんでかな?」
ミリアムは、あごに手を当てて、考え込んだ。
再び、ミリアム陛下登場です。




