第13話 人間族の国家
エルフの国家アルシウスが、併合されたという報は、人間族の国家・エルグランデ帝国に伝わっていた。
「陛下・・・
御考え直しを!
すでに、ファルティア連邦は、二つの国を従えておりまする!」
侍従長が、皇帝テンプラー・エルグランデに注進する。
「くどい!
すでに決定である!
ファルティア連邦を制圧し、優れた文明と犬猫のモフモフを入手するのだ!」
「しかし・・・
ファルティア王は、無敵の機械の巨人と人型の船からなる、強力な軍隊を持っておりまする!
おまけに、王自身は、たった一人で一個師団を壊滅させる実力者!
なお、家臣には名を体で表すようなスケコマシや強烈「過ぎる」女がいるとか・・・」
それを影で、ミミとメアリーが聞いていた。
「壁にミミあり・・・」
「障子にメアリーにゃ。」
メアリーは、携帯版を取り出す。
「きっと怒るでしょうね・・・
ミサイル閣下は。」
「ミハイル閣下にゃ。
楽しみにゃ。
殿下の次の一手が・・・」
報を聞いたファルティアは・・・
「くくく・・・
どうやら、相手は戦車部隊を展開してくるつもりらしい。」
閣僚たちは、「シラ~」っとしている。
「あれが、「戦車」にゃ?
「戦車」ってな、キャタピラがついていて、神波動砲が備え付けた車両のことにゃ。」
ミハイルが言った。
かつての地球の「戦車」は、こちらに近い。
「フフフ・・・
ならば我らは・・・」
ファルティアは、人の悪い「猫」の目で言った。
「「洗車」を出すのみ!」
「にゃ?」
「えッ!?」
「そう・・・
奴らを「洗って」やるのだ!」
モフモフ好きの皇帝です。




