第9話 魔法?そんなものよりバリアーだ!
「ううッ!
なんだアレは!?」
アルシウス王・サランバスは、自らも魔法を連発して悲鳴をあげている。
「ふはははは!
どうだ!?
己の攻撃が一切、通用しないというのは!?」
艦内のファルティアが、バカ笑いをしていた。
「くおおおおおおおおッ!
絶対魔法防御でも展開しているとでもいうのか!?」
「その通りだ!
さあ・・・
相手は、一切攻撃してこず、己が攻撃を続けて力尽きる恐怖・・・
思い知るがいい!」
悪役じみている。
魔導士部隊の攻撃魔法は、強襲揚陸艦ファルティアの一歩手前のところで、遮られているのだ。
もっとも・・・
艦が展開している、結界を破ったとしても、いいところオリハルコニウムの装甲にコゲをつくる程度だが。
「趣味悪いにゃ。」
遠く離れた、領都ファルティア・・・
ここでは、戦場の様子を評議員たちが液晶テレビモニターで観ていた。
「フッ・・・
ミケランジェロ一族ほどではないと思うが?
ミサイル君。」
「ミハイルにゃ!」
ごすッ!
ミハイルは、ツッコんできたスケコマースに急所を狙うと見せかけて、腹を殴った。
「ぐおおお・・・」
「あ・・・
あの・・・
「ミサイル」とは、どのような兵器なのでしょう・・・」
エルナが尋ね、ドリスが目を光らせる。
「高速で飛行して、相手に命中して爆発する爆弾にゃ。
時々、「矢」に例えられることもあるにゃ。」
その返答に、二人は思った。
『ああ・・・
この人・・・
「鉄砲玉」なんだな・・・』と・・・
一切、反撃なしです。




