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第133話 水着姿


「ヒゲダルマさん、お待たせしました」


「うわあ~すごい。イスやテーブルなんかも手作りなんだね!」


「ああ……」


 2人の着替えが終わったようで、水着になった2人が小屋から出てくる。もちろん社会的に死んでしまうので、のぞきなんてしていないし、小屋が壊れるなんてハプニングは起きなかった。


 瑠奈の方はフリルの付いた黄色い可愛らしいビキニだ。瑠奈の細くスレンダーな体型にとてもよく似合っている。


 華奈の方は意外にもかなり大胆な黒いビキニだった。自身も恥ずかしいのか、少し身体を隠そうとしている様子が余計に可愛らしく見える。その胸元が大きく開かれているため、視線がそちらに行かないように何とか耐えた。


"うおおおおおおおおお!!!!!! @月面騎士"

"神様、この世に生を受けたことを今一度感謝いたします!! @ケチャラー"

"今この時この瞬間、これまでのすべてに感謝を!! @XYZ"

"ヒゲダルマチャンネルを見つけたあの時の俺、本当によくやってくれた!! @ルートビア"

"世界平和よ永遠なれ!! @†通りすがりのキャンパー†"


「………………」


 テーブルに置いたデバイスからはリスナーさんたちの熱狂的なコメントが流れていく。


 2人の水着姿を見られたおかげで、みんなおかしなテンションになっているな……


「ヒ、ヒゲダルマさんはすごく鍛えられていますね!」


「ヒゲさんて脱ぐとすごいんだね!」


「まあ、ダンジョンでずっと戦闘をしてきたからな」


 2人が着替えている間に俺も水着に着替えた。着替えたといっても下に水着を着てきたから、ここで防具や上着を脱いだだけだ。


 モンスターを倒すことによって身体能力が向上するのはダンジョンの中だけだが、モンスターとの戦闘は一応普通の運動にはなるらしく、ダンジョンにこもってずっとモンスターと戦ってきた俺の身体はだいぶ引き締まっている。


 腹筋も少し割れているから、見た目は多少強い人に見えるかもしれない。とはいえ、俺にあるのは対モンスターの経験だから、格闘技をやっている人相手には勝てない気もするが。


"ヒゲも剃ってイケメンだから、海へ行ったらきっとモテモテだね~ @WAKABA"

"……まあ、悪くはないんじゃないか。 @たんたんタヌキの金"

"う~ん、これはなかなか…… @夜桜"


 確かにダンジョンにこもる前と比べたら身体は鍛えられた気もする。それまでも多少運動はしていたけれど、ここまで引き締まった身体はしていなかったかもな。


 ただ、今ではダンジョンの外の海とか絶対に行く気はしないが。


「あ、あのヒゲダルマさん。あ、新しい水着を買ってみたのですが、似合いますか?」


「2人で一緒に選んだんだよね!」


「……ああ、華奈も瑠奈も本当によく似合っていて可愛いぞ」


「「っ!?」」


 なぜか2人とも驚いた表情をする。


 いや、俺だって素直に褒める時は褒めるぞ。少なくともこの2人の水着姿を似合わないという男は存在しないだろうしな。


「あ、ありがとうございます!」


「ヒ、ヒゲさんが可愛いって言ってくれたのは初めてかもね!」


"リア充爆発しろ! と言いたいところだけれど、今回だけは許そう! @月面騎士"

"2人が可愛いのは全人類が同意しているだろうしな。 @XYZ"

"あとは華奈ちゃんから聞かれる前に言えたら完璧だったね~ @WAKABA"


「え、えっと、そう言えばこのイスとかは全部ヒゲさんが作ったの?」


 少し顔を赤くして視線を俺から逸らして話す瑠奈。


 別に可愛いなんて普段の配信で他のリスナーから散々言われ慣れているだろうし、そこまで困惑することもないのにな。


「ああ。見た目だけでじゃなくて座り心地もこだわったからな」


「すごいですね。まるで南国にいるみたいです!」


 せっかくなので、よくリゾート地なんかで見かける横になったビーチチェアみたいなイスを作ってみた。まあここは海じゃなくて川だけれど、そこまで変わらないだろう。


「うわ、本当だ! とっても柔らかくて気持ちが良いね!」


 柔らかく大きなガルーダの羽毛を座る部分に使っているので、横に座ると身体がふわりと椅子へ沈んで身体全体を包んでくれる。そういえばガルーダの羽はダンジョンの外では高級なベッドとして使われているとリスナーさんが言っていたな。


 その上からは川で遊んで濡れていても大丈夫なように完全防水かつ、滑らかな肌触りが特徴のウォーターフォックスの毛皮を使っている。まあ、飾り付けのためにベッドの周りに付けたカラフルな羽は不要だったかもしれないが。


「本当ですね、とても高級なベッドみたいです」


「……気に入ってくれてよかったよ。さて、それじゃあのんびりと過ごすか」


 華奈がベッドへ横になるとその大きな胸が揺れるのでまたしても目のやり場に困る。


 誤魔化すように立ち上がって、川へと向かう。この階層はそこそこ暖かいから、川の水はとても気持ちが良いだろう。


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