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でっかいは正義って孔明も言ってた(大嘘)

 地獄のような昼食の時間がようやく終わり、監禁一日目も午後へと突入していた。

 四人ともバニーからそれぞれ別の服に着替えており、(放心状態だった舞白はルリに引きずられて半ば強引に着替えさせられていたが)それによって気分転換になったのか、今のところは平穏ともいえる時間を過ごすことが出来ていた。


「じゃあ王様ゲーム! 四番が三番にひざまくらしてあげてくださーい!」


 平穏。そう、平穏だ。

 少なくとも、さっきの時間よりはよっぽど平和。

 例え今行われているのが真昼間に素面で行われている王様ゲームであっても、さっきまでの地獄の時間と比べれば遥かにマシであることには変わらない。


「ん、三番は俺だな」


「わ、私が四番……な、なんでぇ……」


 引いた棒に書かれていた番号を確認すると、俺がひざまくらをしてもらう側、舞白はする側になったようだ。

 舞白は涙目になっていたが、この場にいる参加者は五人だし、命令される確率は結構なものだ。

 別に驚くようなことでもないだろうに。


「じゃ、舞白さん。すみませんがよろしくお願いしますね」


「ひ、ひいぃ……」


 ぺこりと頭を下げてお願いするも、舞白は何故か露骨なまでに怯えていた。

 ……ちょっとその反応はないんじゃないか?

 俺は普通に芸能界でも通じるだろうイケメンなんだが、まるで飢えた野獣を前にした子ウサギみたいになってるじゃんか。


「あのー、そこまで怯えなくても。そんなに俺って信用出来ませんか?」


「出来ると思ってるの!? さっき私のこと見捨てたくせに!」


 うーん、そう言われてしまうとなにも言えない。確かに何もしなかったのは事実だからな。


「い、いつの間にかこんな水着、それもビキニになっちゃってるし……うぅ……他の皆は露出少ないやつなのに、なんで私だけぇ……」


 恥ずかしそうに身悶えする舞白。

 彼女の言う通り、他の三人はそれぞれ雪菜がウェイトレス、アリサがチャイナドレス、ルリが浪漫溢れる大正袴へと着替えており、バニーより大幅に露出は減っている状態だ。

 なら何故舞白だけが露出が増えているかというと、単純に衣装のサイズというか胸のサイズが合っていないため他の衣装を着られなかったという理由からだ。


「ていうか、俺の家までは普通に私服着てきたんでしょ? ならそれを着ればいいじゃないですか」


「簡単に言わないでよぉ。それだと私だけが浮くじゃない。それはそれで嫌なの!」


 水着も相当浮いていると思うが……まぁ、本人がそう言うのなら、これ以上は俺が口を挟むことでもないか。男として眼福なのは確かだしな。


「でもこれもやっぱりサイズが……ふ、太ったわけではないはずだけど……また測定し直さなきゃ……」


 ただ、水着のサイズもあまり合っていないようで、大きな胸がこぼれそうになっている。

 水着を用意したのはルリだったはずだが、まさかわざとじゃないだろうな……。

 そう思い、チラリとルリのほうを見るのだが、


「マシロセンパイのおっぱい、また大きくなってるんです……? 追いつけると思ってたんですが、ひょっとしてまずい? マシロセンパイ呼んだの失敗でしたかね……」


 珍しく神妙な顔をしながら、自分の胸をペタペタと触っていた。

 ルリの胸だって決して小さくないどころか、普通に大きいほうなのだが、流石にあれを見たらさっきまでの自信が揺らいでいるようだ。となると当然……。


「真白さんはグラビア担当だから大丈夫。おっぱいは勝負するところじゃないから大丈夫。私の方が絶対カズくんのこと好きだから大丈夫」


「また差が付いてる……なんで? 食べてるものが違うのかしら。舞白の生活を真似すればアタシもあれくらいには……それとも和真に揉んでもらって大きく……」


 あ、やっぱり。雪菜たちも駄目になってるわ。

 謎の対抗心がバリバリ発揮されてるようだが、俺は別におっぱい星人ってわけじゃないんだけどな。

 お金さえたくさん持っている子なら誰でもウェルカムなので、スタイルや性格は特に気にしない。そういう意味では、やはり俺はかなりいい男だと思う。


「まぁ何はともあれ、王様ゲームの続きしませんか? 丁度みんな気が逸れてるみたいですし、今のうちにやることやっときましょう」


「ヤることをヤる!? みんながいる前で!? へ、変態! このえっち!」


「いや、違いますが。何考えてるんですか。ツッコミどころしかないんですけど」


「ナニを突っ込む!? やっぱりそのつもりだったんだ!? やっぱり男の子はみんなケダモノなんだ!?」


「あの、人の話聞いてます?」


 め、面倒くせぇ……。なにか言うたびピンク色の発想に結び付けるとか、舞白のほうがよほどえっちじゃねぇか。


「ホラ、とにかくじっとしててください。もうそれだけでいいですから。ね?」


「あ……」


 このままではキリがないと判断し、俺は半ば強引に舞白の姿勢を変えさせると、彼女のひざに頭を乗せた。

 抵抗されるかもしれないとは思ったが、舞白の力が弱いことは知っていたので、まぁなんとかなるだろうと踏んでいたのが、特に暴れたりはしなかった。

 どうやら驚いて固まっているようだ。こっちとしては楽で助かるのだが、それ以上に今は……。


「…………でっか」


「~~~~~~!!」


 思わずそう呟いてしまったのは、下から見上げた《《それ》》が、凄くデカかったからだ。

 どれくらいかと言われたら、顔が見えないくらいと言えば分かりやすいだろうか。

 目の前を覆いつくすほどの重量を持ちながら、それを支えるお腹はキュッと締まっているのもポイントが高い。

 今のところボンコツな部分しかほとんど見ていないが、こうして文字通り至近距離で物理的に接触してみると、やはり舞白もアイドルに相応しいスタイルの持ち主であることがつくづく……。


「だ、駄目! もう無理! これで終わり!」


「おおっと」


 感慨に耽っていると、急に舞白が暴れ出したため、やむなく俺は起き上がる。

 もう少しあの絶景に見入っていたかったんだがな。そう後ろ髪を引かれるくらいには素直に素晴らしいものだった。


(フッ、おっぱい星人ではないつもりだったが、前言を撤回する必要が出てきたかもしれないな……)


 若干賢者モードになりながら新たな性癖の目覚めを感じていると、


「あ、ひざまくらはもう終わりました? ちょっと考え事してたので、よく見てなかったんですけど」


「ああ、終わったよ。フフフ、実に素晴らしいものだったぜ」


「え、なんですかその反応。なんか気持ち悪いです……」


「おいこら。なんだその言い方は。失礼だろうが」


 全くけしからん。ルリは俺に対してちょっと遠慮がなさすぎるところがあるが、キスの件といい、コイツにはそのうちお仕置きしてやる必要があるのかもな。


「まぁいいです。それじゃあ王様ゲーム再開しますよー! 皆さんまたクジを引いてくださーい!」


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