三人娘も一安心
こんばんは!今回はキリの関係で短くなってしまいました。ご容赦をば。
そんな感じですが今回もよろしくお願いします!
「…………ふう……」
一人、部屋でイサベルが帰ってくるのを待っていた梓織は読んでいた文庫本をぱたりと閉じた。
時計を見るともう帰ってきてもいい時間だ。窓の外は陽が沈みきってすっかり暗くなっている。
(…………ベルは上手くやれたのかしら?)
先ほどから親友のことが心配で仕方ない。本も開くだけ開いていたが中身は全く頭に入ってきていなかった。
「……?誰かしら?」
テーブルの上に置いておいたスマートフォンの画面を見ると誰かからメッセージが届いている。
手に取って確認してみると送り主はアメリアと愛元の二人だった。
画面のロックを解除して中身を確認する。
『お嬢は帰ってきたっスか?どうなったっスか?』
『イサベル殿は如何しましたかー?』
二人も考えていることは同じようだ。思わず、口元に笑みが浮かんだ。
丁度その時だった。ガチャリと玄関のドアが開錠される音が聞こえた。
(っ!帰ってきた!)
勢いよく立ち上がった梓織は玄関に向かう、そこまで広い部屋ではないのでキッチンの途中でイサベルと鉢合わせた。
親友の顔にはかなりの疲れが見て取れた。きっと緊張の糸をずっと張り詰め続けていたのだろう。
「おかえり!」
「ええ……ただいま…………」
梓織はなるべく明るく出迎えた。本当はすぐにでも結果が聞きたいがそれは分別がない行為だ。
イサベルはふにゃっと疲れた笑みを浮かべるとよろよろと部屋の奥に進み。
ベッドの前まで来るとボフッと着替えずに倒れ込んだ。
「あらあら……皺になるわよ!」
梓織は苦笑を浮かべながら窓辺の椅子に座りなおす。様子を見るに失敗という訳ではなさそうだが…………すぐに聞いていいものかと迷っていると梓織を急かすかのようにアメリアと愛元からメッセージが届く。
(…………まあ、早めに聞いた方が良いかもしれないわね…………)
そう思いつつ、ベッドに目を遣るとイサベルが枕に顔を埋めたまま微動だにしない様が目に入った。
「…………どうだった?伏見くんは?」
「…………んーーーーーーーー!!」
恐る恐る、聞くと途端にイサベルは奇声を上げながら両足をバタバタと激しく振りはじめた。
僅かに見える顔はベッド二つ分離れているここからでも分かる。
「…………そう、よかったわね……フフフフ」
梓織は優しい笑みを浮かべると、スマートフォンのメッセージアプリを開き「作戦成功」と短く打ち込んで送信ボタンを押した。
すぐに返信を知らせる音が鳴る。
その後、入浴を済ませたイサベルは寝る前に日課の日記を鼻歌混じりに書き記すのだった。
いつも読んでくださってありがとうございます!
今回で3章は終わりです!次回からは4章に入っていきますのでよろしくです!
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今週もお疲れ様でした!それでは、よい連休をお過ごしください!





