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ヴァリス・アマリスタ


挿絵(By みてみん)




■ キャラクター資料:ヴァリス・アマリスタ(Valis Amarista)



【基本情報】


・氏名:ヴァリス・アマリスタ(Valis Amarista)

・性別:男性

・年齢:不詳(外見は30代半ば)

・種族:人間(改造痕が多数あり、純粋な“人間”として分類して良いかは議論がある)

・所属:ルミナ大魔導理学院 深層区画アンダーセクション主任研究官

・役職:人工魔導核開発主任/禁忌構造解析班統括

・通称:

 ・「深層の外科魔導師」

 ・「理の解体者」

 ・「魔導構造の解剖者」



【外見】


・髪色:黒と白が混ざり合ったツートーン。薬液で焼けたように束状になっている

・瞳色:左右で異なる。右は灰銀の生眼、左は魔導義眼で常に淡い光の回転を伴う

・体型:細身で高身長(182cm)。異様なほど姿勢が良い

・顔立ち:やや痩せ、頬に金属片が埋め込まれたような義皮膚装飾

・服装:白衣だが、化学薬品・魔素インク・光脈油の飛沫で常に汚れている

・声質:滑らかだがどこかねっとりと絡む声。言葉の抑揚が不均一で不気味な余韻を残す



【性格】


・「理解できないもの」に強い興奮を覚える

・「制御できないもの」に執念深く挑む

・倫理観より“理の構造”そのものを優先する

・好奇心が攻撃性に変わるタイプで、対象への興味が執着に直結する

・表向きは丁寧で紳士的だが、会話の端々に“研究対象としての他者”が透ける

・明確な悪意はないが、人間を“素材・仮説・器”として扱う傾向がある



【専門分野】


・量子魔導核(Arcane-Core)生成

・零位核(Null Core)の模造研究

・魔神細胞解析および波動反転理論

・人工魂(Synthetic Soul)の構築

・魔導構造体の生体接合(アーク・フレーム工学)


特に「反応しないはずのものを反応させる」研究を好む。

ゼロ、空白、理外、無属性――

そうした“観測不能領域”を愛している。



【技能・戦闘能力】


※研究者だが、深層区画での事故の多さゆえ最低限の自衛能力がある。


・魔導耐性:非常に高い(義眼と義皮膚の改造による)

・戦闘技能:低~中(攻撃より分析を優先)

・特殊技能:

 魔導波の“視覚化”を行う義眼

・魔核暴走時の即時封印術

・精神干渉への高い耐性(実験による)

・毒物および魔素汚染への耐性


戦闘そのものは得意ではないが、

「戦場で最も危険なのは彼の“知識”」と恐れられる。



【関係性】


・カシアン・ルクレティア

 → 最大のパトロンであり、同時に自分を“作品の司令官”と認識している。

 → カシアンの無表情な合理性を“美しい空洞”と評する。


・ゼン・アルヴァリード

 → “この世界で最も価値ある観測対象”として執着。

 → 理外の存在であるゼンを前にすると、異常なほど饒舌になる。


・深層研究所

→ ヴァリスの天才に依存しつつ、同時に最も危険視している。

→ 彼の研究区画は「立入禁止五重封印」が施されている。



【その他】


・好きなもの:

理論の破綻/実験ログの異常値

無音の研究室/沈黙する失敗作

“均衡が崩れる瞬間”を見ること


・苦手なもの:

完成されたもの(伸び代がないため興味が薄い)

予定調和/常識論

研究に口を出す官僚


・口癖:

「未知は、美しい。

 壊れているのではなく……‘正しく未完成’なのです。」



【備考】


・研究のために自らの身体を改造しているが、本人は「人体の改善」と呼ぶ

・ゼンの零位波動に触れた試験体の挙動を“芸術的反応”と評価

・研究所では、

 「彼の書く報告書だけは読むと精神に悪い」と有名



────────────────────────



■ キャラクター能力資料:ヴァリス・アマリスタ



【所属属性】光属性+闇属性(Dual-Phase)


ヴァリスの魔導核は異例の“二相構造(Dual-Phase)”を持つ。


● 光属性:対象の魔素構造を“解析し整列させる”

● 闇属性:対象の魔素構造を“分解し再定義する”


両極の位相が混ざり合い、

彼は“魔導構造そのものの書き換え”を可能とする。



【展開術式】《断層解構陣(Phasic Peel)》


ヴァリスの代表術式。

対象の魔導構造を“層”として分離し、内部の位相を一時的に露出させる異能。


● 効果:

 ・魔導の“骨格”を露出させる

・核の波動を一時的に停止させる

・対象の魔導式を“手術可能な状態”にする


● 用途:

 ・人工核の修復

・魔神細胞の波動の切除

・自爆寸前の魔導兵の強制停止


● 危険性:

・生体へ使用した場合、精神構造まで“剥離”する可能性がある


彼はこれを“術式”ではなく“手術”と呼ぶ。



【拡張構文】《反転位相術(Inversion Phase)》


位相剥離の発展型。

魔導核の“属性極性”を一時的に反転させる。


● 例:

・火を氷に

・光を影に

・治癒を毒に

・結界を檻に


“属性そのものを裏返す”禁術であり、

深層区画でも使用禁止に近い扱いだが、

ヴァリスは“必要なら使う”と公言して憚らない。



【能力系統】解析系(Analyzer)+改造系(Modifier)


彼の魔導は攻撃でも防御でもなく“編集”。

対象を理解し、分解し、再定義する。


・解析系:魔導核の内部波形を見る

・改造系:内部構造を書き換える


この複合能力により、

タイプ・ゼロ計画の「零位核模造」が実現した。



【戦術特性】


・直接戦闘:低

・戦場制圧:中

・個体解析・破壊:極めて高い


彼が戦場に立つだけで、敵味方双方の魔導士が術式の安定を失うため、

実戦投入は“最終手段”とされる。



【使用武器】


・魔導手術器具「スカルペル・フレーム」

 → 位相剥離用の術式刃

・魔導義眼「アークレンズβ」

→ 核波動の可視化

・携行型零位測定器「Null-Scope」

→ ゼン観測のために自作した装置



【特記事項】


・精神汚染の耐性が異常に高く、魔神細胞の影響をほぼ受けない

・その代償か、「人間」というカテゴリへの共感能力が欠落している

・本人はそれを“人として不要な機能”と説明している



────────────────────────



★ まとめ


ヴァリス・アマリスタは――


・異常な好奇心と歪んだ美学を持つ

・世界を“解剖”しようとする天才研究者

・タイプ・ゼロ計画の核心人物

・ゼンを“最高の観測対象”として執着

・カシアンの計画における最も危険な協力者


そして何より、


「理解できぬものを愛し、制御不能を美しいと評する男」。


彼の存在は、

カシアンの策略が“思想”から“現実の脅威”へ変貌する決定的な要素となる。

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