表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
158/197

サリー・ウェンリット


挿絵(By みてみん)




サリー・ウェンリット


(Sally Wenlit)



■ 基本情報


【項目/内容】

□ 名前 / サリー・ウェンリット(Sally Wenlit)

□ 年齢 / 18歳

□ 出身 / ラゼノス

□ 身分 / 帝都魔導院〈ルミナス校〉所属|水属性魔導士|課外実習中

□ 身長 / 160cm

□ 外見 / 緑髪セミロング(結い上げ)、草原色の瞳。快活な雰囲気。

□ 性格 / 明朗快活・人懐っこい・芯が強いが空気も読める

□ 特徴 / 雰囲気を和ませる天性の才能。動きに無駄がなく、接客の天才肌。

□ 魔法 / 水属性魔法|補助術特化(浄化・癒し・小規模結界)

□ 弱点 / 戦闘魔法には不向き。甘さと直感的すぎる言動が災いすることも。



■ 経歴と背景


・ルミナス大陸にある“光の教え”を根幹とした魔導院に所属。

・師である〈ハル・エルメス〉教授がゼンの旧知であり、灰庵亭の人手不足を聞いて派遣される。

・本来は座学と研究職向きの才女だが、現場での実践力と柔軟性を評価され、課外研修に抜擢。

・現在は“奉仕と調和”を学ぶ一環として、接客・空間整備・配膳業務を担当。



■ 魔導院と思想的背景


【所属/ルミナス大陸・帝都魔導院〈アウレア・ルミナ魔導院(光導校)〉】

・光の神〈ルミナ〉を信奉する学派で、“調和・啓蒙・慈愛”を教育指針とする。

・魔法は単なる戦力でなく、“心を照らすもの”として位置付けられている。

・サリーは「補助魔導」を主専攻にしており、特に水属性×精神安定系に強い。


【魔導院の教育理念】

・「光は照らすためではなく、導くためにある」

・多属性受容を掲げ、学生は属性に関係なく多様な進路を選べる。

・信仰は強制されず、“学びの一形態としての神学”が存在している。



■ 能力体系


【魔導適性】

□ 属性 / 水(清水・霧・氷に適応)

□ 専攻 / 補助・浄化・静穏領域形成

□ 術例 /

・《静音結界》:一定範囲の音を吸収し、静けさを保つ

・《霧誘導》:軽い風と湿度を操作し、空間に柔らかな流れを与える

・《水界共鳴》:小範囲の水分子に意識を通し、温度・流れを感知する


【接客術との融合】

・香炉の香り調整、空間湿度の微調整、料理の香りを際立たせる演出などに能力を応用。

・明るさと魔導技術を同時に提供できる“実用型の光導生”。



■ 性格面の深層


・一見、無邪気で軽やかだが、“誰かの役に立ちたい”という強い信念が芯にある。

・光の思想を「優しく包む力」として捉え、それを“雰囲気”で体現している。

・魔導院の座学中心の風土に少し退屈を感じており、「現場こそ真実」と語る現場主義者。

・ゼンを「すごく不思議なおじさん」と評するが、内心では尊敬している。



■ ゼンとの関係性


【区分/内容】

□ 出会い / 師匠からの派遣により、灰庵亭で接客研修開始。

□ 印象 / 「厳しそうだけど、料理と火にはすごく優しい人」

□ 現在 / 厨房には入らず、接客・案内・整理整頓を担当。

□ 感情 / 純粋な尊敬と、少しの親しみ。ゼンのことは「導く光ではなく、静かな灯り」と例える。



■ デザイン・ビジュアル指針


・髪:草の色に似た緑髪。軽く結い上げて動きやすく整えている。

・瞳:草原のような淡いグリーン。表情豊か。

・服装:灰庵亭の作務衣をアレンジした短丈仕様。学院章の刺繍入り。

・道具:香炉用の霧調整符、霊水入りのポーチ、補助符束を常備。

・動き:無駄がなく軽やか。案内時は常に笑顔と柔らかい声で客を包む。



■ 名言・口調イメージ


「おいしいごはんって、空気も一緒に食べるものでしょ?」

「ゼンさんの火って、怒ってないの。……あれ、静かに語ってるんですよ」

「ここはね、“言葉よりも優しい”がたくさんある場所なんです」


→ 柔らかく、少し砕けた口調。“空気を読む光”の体現者。



■ 物語的機能と役割


・空間の潤滑油的存在:クレアの静けさ、ライルの実務力、ミナの成長と対比し、場を和ませる。

・魔導院との橋渡し:ルミナス大陸・学術世界との関係性を描く重要な導線。

・ゼンの“光の一面”を映す鏡:彼の料理が持つ癒しの力に、誰よりも早く気付く存在。

・未来への芽:ミナ同様、灰庵亭での経験を通して成長し、後に何らかの“光”を世に持ち帰る存在になる可能性。



────────────────────────



■ アウレア・ルミナ魔導院(Aurea Lumina)


光の神〈ルミナ〉の名を冠した、大陸最高学府 《アストリア複合学術院》の中核を成す魔導専門学舎。

帝都西方に広がる聖光盆地の外縁都市、セレス・アストリアの中央に位置し、学術・信仰・技術の交点として機能している。



【1】立地と構造的役割


所在地:帝都直轄学術都市 《セレス・アストリア》

敷地:外郭都市のほぼ3分の1を占める広大な敷地に、学舎・研究塔・修練院・礼拝堂・魔導温室などが点在。

周辺施設:巨大図書院 《アーカ・ルミナ》、魔導列車研究所、帝国技術審査局、発明師公会本部など。


アウレア・ルミナは、「光=啓蒙」の象徴として建てられ、白金の大ドームと放射状に広がる学舎群が都市の中心線を形成する。

夜間には魔導炉の光が空へ向けて昇り、「夜でも沈まぬ学都」として知られる。



【2】教育理念と宗教的思想


校是:「光は導く。知は照らす。人は交わり、世界は開かれる。」

信条:光の神ルミナの啓示を現代の学理に翻訳し、「闇を排すのではなく、共に在るための理解」を重んじる。


宗教的教義は実際のカリキュラムに組み込まれているが、信仰の強制はなく、各属性・思想を持つ生徒も自由に在籍できる。

ルミナの教えはむしろ“学び方の哲学”として捉えられており、


・「照らす力」=知の拡張

・「包む光」=多様性の尊重

・「道を開く光」=実践と革新の融合


という三本柱に再構築されている。



【3】カリキュラム体系


◾ 初等課程(1〜3年)|全生徒共通

・魔導基礎理論(属性学・法陣学・神秘学)

・倫理・宗教史(セプティム神話と人類史)

・実技演習(初歩的制御・簡易術式)

・自然属性演習(火水風土光闇雷の特性理解)


◾ 中等課程(4〜6年)|分野別履修

分科ごとの「学院」に分属される。


1. 理導学院(Lightworks)

 ・術式構築、魔導工学、魔力制御理論、応用錬成など

 ・ゼンも若かりし頃、一時籍を置いた学院

2. 聖律学院(Oratio)

 ・神術学、聖句解釈、結界構築、教義の法術転用

 ・祭祀者や公的魔導士の養成に特化

3. 医術学院(Sanaea)

 ・癒し魔法、精神安定術、体術補助

 ・補助魔導士や医療従事者を志す生徒が多い

4. 知映学院(Mentaris)

 ・占術、観測魔法、情報解析、感応術

 ・魔導情報学や未来予測術の専門校舎


◾ 上級課程(7〜10年)|研究・実習・指導

・個人研究/卒業課題としての実地魔導設計

・各地への課外派遣/魔境調査・結界保全任務・外交儀礼の支援など

・“導士”認定試験(帝国公式資格)



【4】教員と組織


・教員は《七大導師会》に属し、それぞれが一属性を代表する。

・属性に関係なく教鞭を取れるが、理念としては「光の中心に他を抱える」形をとっている。

・校長職は「導光どうこう」の称号を持ち、現職は〈セレナ・ユグノア〉導師(光+風複合属性)。



【5】生徒構成と文化


・在籍数:約12,000人

・内訳:魔導士志望70%、研究者20%、神学系10%

・他大陸からの留学生も多く、多属性共存の実例として帝国の象徴的存在になっている。


学内では「光の塔 (ラディアント・スパイア)」と呼ばれる中心講堂を中心に、季節ごとの祭事や試術会(実力試験兼公開演舞)が行われる。



【6】セレス・アストリアとの関係


都市自体が学術都市として設計されており、魔導炉の調整・光粒子実験・魔導列車の開発研究など、学内外の境界が曖昧。

特にアウレア・ルミナの上級生は、都市の産業や行政研究にも関わる。


街の一角には、在学生と教員のみに開かれた“知識の霊廟”と呼ばれる静謐空間が存在し、ここでは未来技術や精神魔導の極秘研究が行われていると噂される。



【7】物語的意味


・光の象徴でありながら、他属性との調和・対話を理念に掲げる柔軟な思想機関

・サリーのような水属性魔導士も自然に受け入れ、個の可能性を伸ばす学術文化を形成

・ゼンが若き日に“少しだけ所属していた過去”は、後の静けさや料理哲学といった現在の人格形成にも関わっている可能性がある



【8】他大陸の魔導院との違い


ルミナス校は思想第一・属性第二。

これに対し、他の大陸の魔導院は以下のように構造が異なる:



◉ 1. グラシア大陸(岩)


神:テラ=グラス(Terra=Glass)|属性:岩/大地


学院名:フロンティア・グラヴィス魔導院(Arden Gravis)


所在地:氷鉱都ヴァル=スタイン(Val-Stein)|白亜山系の中心盆地


特徴:

・「重ねる知と、耐える意志」を教育理念とする。

・魔力の“圧縮・蓄積・転化”に優れた研究機関。

・教育は徹底した実践主義で、「地脈適応訓練」や「岩律の修行窟」での精神修養が課せられる。

・全体に修道院的な厳格さがあり、名誉制・階級制度が残存。


専門:

・地属性魔導術

・防御陣・魔導鉱石精製

・建造術・封印術



◉ 2. ルミナス大陸(光)


神:ルミナ(Lumina)|属性:光


学院名:アウレア・ルミナ魔導院(Aurea Lumina)


(※詳細は先述の通り)



◉ 3. エレトゥス大陸(雷)


神:エレクトロス(Electros)|属性:雷


学院名:ノウム・エレクシア工術院(Nohm Elexia)


所在地:機巧都市ハルテクト(Hartekt)|雷鳴の台地〈カデン・フラット〉


特徴:

・技術革新と魔導工学に特化した最先端の研究機関。

・全館が魔導電力網で接続された情報都市に内包されており、授業や演習もホログラムや浮遊教室で行われる。

・“瞬発力と応用力”を最重視し、失敗を奨励する教育方針を持つ。


専門:

・雷属性/加速系術式/高出力制御

・魔導機構学、浮遊機械構造学

・瞬間転位・演算魔術



◉ 4. エーリア大陸(風)


神:アエラ(Aera)|属性:風


学院名:エアリエル・ソレア航律院(Ariel Solea)


所在地:浮遊学都スフィリア(Spheria)|空中環礁群


特徴:

・「自由な風に理を添えて」を信条とし、柔軟な思考と流動的な学習体系を採用。

・海と空の航路・気象操作・伝送術を中心に発展。

・授業は半分以上が野外/空中演習で行われ、規律よりも個性の伸張と交渉力が重視される。


専門:

・空間・風属性術

・気象予報術・伝声魔術・航法陣制御

・空間移動・浮遊術理論



◉ 5. イグニス大陸(火)


神:フレイア(Freia)|属性:火


学院名:イグナリア・フレア炎鍛院(Ignaria Arca)


所在地:灼熱火環砦都市カラン=ゾルド(Karan-Zord)


特徴:

・鍛冶・戦闘・錬成の三本柱を持つ「炎と鉄の学舎」。

・実技重視で、術と武具を“鍛える”ことが学びの中心。

・火山鍛冶工房が校舎の一部と融合しており、生徒は鍛冶見習いとして一定期間従事する義務がある。


専門:

・火属性術式(爆発・燃焼・連鎖)

・戦闘錬成魔法・武具融合術

・鍛造呪術・魔法機構強化



◉ 6. ネプトラ大陸(水)


神:アクアリス(Aquaris)|属性:水


学院名:メリア・ネプティア水環院(Melya Neptia)


所在地:潮都ヴェル=マール(Ver-Marl)|海底浮上都市群


特徴:

・「流れる知、包む力」を教育の柱とする。

・水属性を中心に、治癒・補助・浄化術に特化した院。

・海中修練・潮流魔法・大気圧下での術式適応が必須科目。

・精神療法、感情調律、儀式癒術に長ける。


専門:

・水属性魔法(治癒/変容/氷化)

・精神安定・情動魔術

・感応型術式・儀式呪文詠唱



◉ 7. テネブル大陸(闇)


神:テネブラ(Tenebra)|属性:闇


学院名:ノクス・シレナ影律院(Nox Sirena)


所在地:夜都ル=ヴァイム(Lu-Vyme)|永霧高原の地中都市


特徴:

・闇の神学を学びつつも、「受け入れ、認め、扱う術」を根幹に据えた知性と倫理の学び舎。

・闇魔法は封印・記憶操作・幻術・影渡りなど多岐にわたるが、制御と責任が強調される。

・精神干渉術の適性試験が厳しく、闇との共生を意識した教育方針。


専門:

・闇属性術/幻影・遮断・記憶改編

・魂導・感覚遮断魔法

・隠密技能/影渡り/暗殺術的術式(倫理的制限つき)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ