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針子の乙女  作者: ゼロキ
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人魚

「人魚!」


眠気が吹っ飛びました!人魚!居るんですねこの世界!

文献では、珍しい種族三位

海辺では、たまに居るらしい。


「陸では人と変わらないですけどねぇ」

「種族的には、ミマチが小人族の軽種。私が魔族ですね」

「魔族!」


あ、でも何かメイド長が魔族って、しっくりする・・・・


「・・・・ユイ様、すごく納得なさってますね、まぁ慣れてますが」

「エンデリア様が、普通の人族だったら、その方が驚きですよねぇ」

「女性メンバーで、平凡な庶民の人族は私だけですな」


金に近い茶髪の、そばかすがちょっと目立つメイド姉さんが笑う。


「この娘は、センリ。確かに平民の見た目、人族ですが、たぶん巨人族の先祖返りです」


うん。御者のお兄さんと護衛のお兄さんの二人がかりで重そうに運んでいた木箱、一人で軽々運んでましたものね。

ちなみに、巨人族は珍しいを通り越して、幻の種族三位

伝説のドラゴンスレイヤーは、ほぼ巨人族らしい。


「え?ユイ様、何故納得?家、先祖に巨人族なんて居たら、子々孫々自慢してますぞ!私本当に、平凡な庶民の人族なのですが!」

「さぁ、ユイ様泳いでみましょうねぇ~」


センリさんの反論は、綺麗にスルーされた。

このやりとり、慣れているようだ。

あの怪力見た後では、説得力無いですもんねぇ・・・・






キラキラと青い鱗が輝く、髪も青みを増して艶めいて・・・・何故か元の長さより倍は長く伸びていた。


人魚族


水中では、最強と知られている種族だ。

温泉に浸かって、私の手を引きながら・・・・ふわりと魔力を放出して彼女は変身した。

鱗が宝石のようで、とても綺麗

額と髪の生え際、

首から腕、手の甲までを鱗が覆っている。

鎖骨から胸、へそ下辺りには鱗はないらしい。

種族辞典で勉強したよ!

女系の種族で、男性体はめったに産まれない。

人間と子を作るけど、女は人魚族、男は人間となってハーフにはならないらしいとか。

髪が自在に動かせて、水の中ならば切れないものなど無いとか。


「きれい」

「ふふ、ありがとうございます」


いやいや、本当に凄いことになっている。

少し薄暗かった空間が、青い。

彼女を中心に、青い魔力光が空間をほぼ支配している。

私の目には、彼女が精霊とすごく似た存在に見えるのだ。

手を引かれて、泳ぐ。

泳ぐのは前世ぶり。

浮くことを知っている体は、変な緊張も無く流れに乗る。

まあ、水中でも息出来るけどね。

これは今世、生家でメイド達に『風呂に入れられた』時に気づいた。

私が扱っている服が、汚れないようにと、4日に一度は水に沈められてたからね。

私に付いている精霊さんのうちの、白兎耳さんはドレスの中・・・・足では無く魚の尻尾がある。

どうやら月と水の属性持ち

彼女のおかげで、私は水の中でも息が出来るのだ。

気づくまではつらかったけど、気づいてからは助かった。


「ユイ様、泳ぎは大丈夫そうですねぇ」

「水中、息、出来る」

「あぁ、強い水の精霊の加護があるんですねぇ」


手を引かれて、水中に沈む。


あぁ、凄い

水属性の精霊さんがいっぱい。

水中の底、水晶の柱の根元に群がっていた。


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