脱水症状の恐さ(一部の人のため)
今年の夏は、まさに猛暑ですね。異常とも思える暑さです。昼間に外を歩いているだけで、どんどん体力を奪われていきますね。
この暑さで、注意しなくてはいけないのは脱水症状です。忙しさのあまり水分の摂取を忘れ、やがて意識が遠くなる……脱水症状は、いきなり来ることもあるそうです。特に若い人たちの場合、当然ながら体力があります。そのため、体調に少しばかりおかしな点があっても動けてしまうんですよね。
しかも、根性のある人ほど耐えてしまったりします。結果、深刻な状態になるまで気付かなかったりするんですよね。
などといった脱水症状の話は、私などに言われるまでもなく大抵の人は知っていることでしょう。今回いいたいのは、ヤク中の死因には脱水症状が少なくない……ということです。
当然ながら、違法なドラッグをやると人間が壊れます。一時的にではありますが、自分で自分をコントロール出来ない状態になります。多幸感に満ちた状態でホワワワンとなっているか、あるいは血走った目でウオオオとなっているか、それはドラッグにもよりますが、自身がコントロール出来ない状態であるのは共通する部分です。
仮に、三十度を超える猛暑の中、ドラッグをやっていたとしましょう。体内の水分は、暑さでどんどん奪われていきます。脱水症状を防ぐためには、喉が渇いていなくても意識的に水分をとる必要がありますが、ドラッグが効いている状態では、水分をとることなど出来ません。ドラッグのもたらす快感に支配され、水分をとろうなどという気は起きません。それ以前に、水分をとるということすら忘れます。
しかも、通常なら自身の肉体の異変に気づきます。喉の渇き、めまい、意識の乱れなどなど……そういった症状に襲われれば、普通なら「これは変だぞ」となります。しかし、ドラッグが効いている人たちには、そうした当たり前の意識が働きません。脱水症の初期症状に気付かぬまま、ドラッグのもたらす快感に酔いしれます。
結果、気がついたら重症化していることも少なくないらしいのですよ。知人はかつて、覚醒剤を打ち一晩が経ちました。その後、効き目が切れた途端に口の中の異常な乾きに気づき、慌てて水を飲んだとか。知人いわく「口の中がパリパリで、喋ることはもちろん口を開けることすら困難だった」と言っておりました。そんな状態になるまで気付かないというのは、本当に怖いです。
しかも、覚醒剤などのアッパー系は交換神経を活発にするせいか、ガンガン汗をかくらしいのですよ。この猛暑が続く中、アッパー系の薬物をキメてガンガン汗をかいていたら……あっという間に、体内の水分が失われていきますよね。しかもクーラーをつけることも忘れ、ドラッグで体の異変に気付かぬまま時間が経過していったら……気づいた時には死亡していてもおかしくないでしょう。
さらに、言うまでもなく薬物は体には良くないです。注射で血管を傷つけたり、ものが食べられなくなったり、眠れなくなったり……通常より、体力の落ちている状態です。猛暑の時に薬物をやるというのは、まさに自殺行為でしょうね。
ニュース番組で「脱水症で〇〇人死亡」という報道を見る度に、私は「ドラッグやって死んだ奴もいるんだろうな」などと思ってしまいます。実際、ドラッグをやった挙げ句に脱水症で死亡したとしても、いちいち調べたり発表したりはしないとか。
そんなわけですので、猛暑の日にドラッグをやるのはやめた方がいいでしょう。もっとも、それ以前に最初からドラッグなんぞに手を出さないのが一番賢い選択ですが。




