女の子だけの旅行
先日、『ゆるキャン』なるドラマを観ました。キャンプ好きな女子高生たちの日常を描いた、非常にゆるい雰囲気のドラマです。最近は、キャンプ好きな女の子たちも増えているのでしょうか。
仲の良い友達同士で郊外に出かけ、テントを張りキャンプする……それは、楽しいイベントでしょう。
ただ、私は一抹の不安を覚えてしまうのですよ。
刑務所に行っていた者たちから聞いた話で、共通する部分があります。
「女をさらって車に連れ込み、みんなでマワした後で山奥に置き去りにしてやった……そんなことをフイてる奴がいた」
こんな男が、どこの刑務所にも必ずいたそうです。まるで武勇伝のように、自分のクズぶりを吹聴する……非常に残念な話ではありますが、こういう人間は世の中に実在するのです。『あるアニメを観て、思い出したこと』の章でも触れている、我々とは完全に違う価値観で生きている人間ですね。
女の子だけの旅行中に、こんな輩と遭遇してしまったら……どうなるかは考えるまでもないでしょう。
困ったことに、こういう連中は暴走しやすいです。初めは性交目当てでさらったのが、殺人にまで発展してしまうこともあるんですよ。『名古屋アベック殺人事件』『女子高生コンクリート詰め殺人事件』などなど、最終的に被害者が死んでしまった事件は枚挙にいとまがありません。
しかも、山の中に置き去りにされたケースの場合……最終的には「遭難」という形で終わってしまう可能性もあるんですよ。山奥で置き去りにされた女の子が、数年後に白骨死体となって発見されたとしても……「山の中に軽装で入った馬鹿な奴が遭難した」で処理される可能性があります。仮に逮捕されたとしても、殺人罪が適用されるかは微妙なところです。
そういう話を聞いた後で、女の子だけの旅行者の一団を見たりすると、ちょっと不安になるんですよね。
誤解されては困るのですが、私は「若い女の子だけで旅行に行くのはけしからん! そんなものは止めさせろ!」と主張しているわけではありません。若い時に旅行をすることにより、様々な経験が出来ます。自分の体で経験することは、とても大事です。ネットや本だけで得た知識がいかにもろいものか、私はよくわかっているつもりです。特に格闘技という分野では、未だに迷信めいたものが蔓延っている有様ですから……。
百聞は一見にしかずという言葉がありますが、百回見るより一度の体験の方が、確実に上ですね。なので、興味があることには、男女問わずどんどん挑戦して欲しいと思っています。
同時に、世の中には我々の常識が通じない連中も存在する……という事実は知っておいて欲しいです。特に刑務所に行った連中に話を聞くと、女の子をさらい車に連れ込み乱暴し、気が済むと山の中に置き去りにする……そんなことを吹聴する人間が必ずいるんですよ。しかも、この連中は自分のしたことを武勇伝のように語る価値観の持ち主です。もはや、人としてどうかしているとしかいいようがないですね。恵まれない環境が作り出したのか、あるいは生れつき異常なのかは不明ですが、人を痛め付けることに何の躊躇もない人間は現実に存在しています。
そういった輩に運悪く目を付けられてしまった場合、どう対処するか……旅行前に、その対処方法をきちんと考えておくのは非常に大事です。出来ることなら、三通りは考えておいた方がいいでしょう。いざという時は、不測の事態がつきものです。不測の事態が起きて、ひとつのプラン通りに動けないことはよくありますので。プランAが駄目なら、プランB……これは映画などでよくあるセリフですが、現実でも大事です。
最後になりますが、人生において運という要素は、かなり大きなウエイトを占めています。
上に挙げたようなクズ人間と、旅行中に偶然出くわしてしまう。そして不運な偶然が重なり、事件の被害者となってしまう……非常にやりきれない話ではありますが、こうなると避けようがないですね。普段なら注意することも、友達と浮かれている時には注意力散漫になるというのは有りがちです。不運な偶然の前には、人間ひとりの知恵などひとたまりもない……悲しいですが、これが現実なんですよね。
我々は結局、偶然によって生かされている……そんな部分があるのは間違いありません。




