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エッセイ書いたんだよ!  作者: 赤井"CRUX"錠之介


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これ、ホモへの差別ですか?

 先日、私はこんな意見を目にしました。要約すると、以下の通りです。

 異世界転生した主人公が、筋肉ムキムキのマッチョなオッサンの熱い視線を感じ「俺はホモじゃない!」となるシーン……これが、ホモを嘲笑っているというのです。これはホモに対する差別であり、イジメである書かれていました。さらには、この描写を見た読者は、ホモは差別し馬鹿にしていいと学習する。さらには、イジメを助長する……とまで書かれていました。

 私は、非常に残念なものを感じましたね。





 オフ会で実物の私と会ったことのある方なら分かっていただけると思いますが、私は八十五キロから九十キロあります。日頃から格闘技の練習とウエイトトレーニングで鍛えており、どちらかといえばガチムチマッチョな体型です。

 件の例には、ガチムチマッチョなホモが登場しております。しかし、ホモに対する偏見や差別意識は書かれていますが、ガチムチマッチョに対する偏見や差別意識は書かれていないんですよ。これは、明らかな差別ではないでしょうか。

 マッチョな人というのは、常に偏見の目に晒されています。まず、大した根拠もないのに「ナルシスト」などと言われたりします。また「脳筋」「筋肉バカ」とも言われますね。これらが褒め言葉ではないのは言うまでもないでしょう。

 さらには、ホモ疑惑をかけられてしまうこともあります。たまに冗談めいた口調で「赤井、お前ホモじゃないよな?」と聞かれることもあります。それに対し、私は「いやいや、ホモじゃないですから」などと答えたりしますが……このやり取りもまた、差別だなどと言われてしまうのでしょうか。私は「いえ、私はゲイではありません。しかし、私はゲイの方々に対し欠片ほどの差別意識もありません!」などと、いちいち宣言しなくてはならないのでしょうか。

 ちなみに、私は上に挙げたマッチョに対する差別のような言葉に、いちいち目くじらを立てたりはしません。そんな言葉を気にするくらいなら、最初からトレーニングなどしませんから。




 冗談は(冗談でもないですが)ともかく、私の作品には、そのものズバリなガチムチマッチョでオネエ言葉を使うキャラが登場します。が、このキャラを差別だのイジメを助長させるだのと言われたら、非常に困ってしまいますね。

 私の作品は、基本的にシリアスな内容のものが多いです。そんな雰囲気を和らげるために、オネエ系のキャラに登場してもらうことがあります。彼らが、作品においてコミカルな部分を担当しているのは確かです。

 ただし、その部分だけを見て「差別だ」「イジメを助長する」などと言われるのは心外ですね。

 マッチョなオネエたちは、私の作品において「本当の優しさを知っているキャラ」という役割を担ってくれています。これまでの人生で、差別され続けてきた……だからこそ、弱者に対する弱者の思いやりを知っているキャラとして存在しているんですよ。彼らは、時に主人公たちを助け、時に深いアドバイスをくれたりもします。それは、差別なく平凡に生きてきたようなキャラには出来ないことです。

 作品やキャラの表面的な部分だけを見て「差別」「イジメ」などと言うのは、間違っているのではないでしょうか。もちろん「私はこういうキャラが嫌いです」と主張するのは一向に構いません。ただし「イジメを助長する」などという極論は、明らかにおかしいと思います。

 さらに言うと、現実において残念ながら差別は存在しています。そうした部分を排除し、あらゆるタイプの人間が差別意識なく仲良く暮らしている世界……そこに、リアリティはあるのでしょうか? 臭いものに蓋をして、何が解決するのでしょうか?




 最後になりますが、この問題について私などより遥かに優れた意見が書かれているエッセイを紹介します。halsanさんの書かれた『保毛尾田保毛男が殺された』(N1975EI)です。このエッセイを知らない方は、是非とも読んでみてください。

 そして、差別とは何なのかについて、今一度考えてみてください。







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