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エッセイ書いたんだよ!  作者: 赤井"CRUX"錠之介


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看守という人種

 今回は、刑務所にて受刑者たちを監視し管理している人たち……いわゆる看守について語ります。本来なら、刑務官と呼ぶのが正確なのかもしれませんが、映画やドラマなどの創作物では看守と呼ばれているケースが多いような気がするんですよね。なので、ここでは看守で統一します。



 刑務所に入った経験のある知人によれば、入所してまず驚かされるのは、看守のガラの悪さだそうです。特に、若い看守は本当にとんでもないとか。


「おいコラ! 聞いてんのかこのクズ野郎!」

「俺はなあ、てめえのゲスな腹ん中くらいお見通しなんだよ!」

「おら、文句あんなら逃げろよ。すぐに捕まえて、脱走罪を加算してやるからよ」


 なんとも酷い言葉使いですね。町のチンピラみたいです。まあ、犯罪者と付き合うには仕方ないのでしょうか。やはり、チンピラ口調でいけ、という指導をされるのかも知れません。

 ちなみに、若い看守は全てにおいて必要以上に力が入たっているそうです。イキがった態度で受刑者に対応し、何かあれば「んだとこの野郎!」と大きな声で威圧する……中には、明らかに無理してる人もいるそうです。どこから見ても、ついこの前までは普通の若者だったような青年が、看守になったためにイキった態度で接する……これは、傍から見てると本当に滑稽だとか。

 一方ベテランの看守になると、口調は穏やかで態度も落ち着いているそうです。受刑者と話す時も、普通に喋る人が多いとか。まあ人にもよるそうですが、ベテラン看守は基本的に力が抜けた勤務態度の人が多いようですね。

 ところが、いざ何かあった場合には態度をガラリと変え、相手を威圧するような声を出すとか。このあたりの切り替えは、本当にうまい……と知人は言っておりました。

 さらに言うと、ヤクザの中にも切り替えのうまい人が少なからずいるそうです。この切り替えのうまさというのは、人を威圧するような局面では大事なのかもしれませんね。




 そんな看守ですが、考えてみれば大変な仕事ですよね。何せ、一日のほとんどの時間を受刑者と共に過ごすわけです。しかも、受刑者の中には一年ほどで出てしまう人もいるわけです。こうなると、どっちが閉じ込められているのか分からないですよね。

 しかも、今は受刑者の人権にも配慮しなくてはなりません。昔は「相手は罪を犯した囚人だから」という意識から、かなり無茶苦茶な扱いがまかり通っていたようですが、今は下手なことは出来ません。

 余談ですが、受刑者は刑務所の中で何かあった場合、法務省に情願書なるものを出せるそうです。この情願書とは、刑務所における処遇に不服がある場合、それを書いて法務大臣に訴えるためのもの……らしいです。そんなものを出されたところで、刑務所内で握り潰されてしまうのでは? などと私は邪推してしまうのですが、実際に入っていた知人によれば、情願書には効力があるそうです。


「看守にさんざん侮辱された奴が、頭にきて情願書を書くと看守に言ったら、態度がコロリと変わったって噂は聞いてるよ」


 実際にどの程度の効力があるか、私にはわかりません。しかし、情願書というシステムが存在しているのは確かです。万が一の話ですが、この先に刑務所に入ることになった場合、覚えておいて損はないかと思います。




 最後になりますが、看守の中には恐ろしいくらいに強い格闘技の猛者もいるそうです。彼らは公務員ですので、プロの試合には出られませんが……下手なプロ格闘家よりも遥かに強いようなレベルの人もいるとか。柔道や剣道の全日本クラスの人や、空手などの打撃系の全日本クラスの人もいると聞きました。

 そんな人たちが、ひとたび何かあると駆けつけて来るらしいのです。刑務所というのは、やはり怖い場所ですね……日頃からの立ち振る舞いに気をつけて、警察のお世話にならないようにしましょう。少なくとも、私は刑務所には絶対に入りたくありません。


 



 



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