前科者への差別、を書いた感想
先日、『前科者への差別~わるいやつはゆるさない!』という短編エッセイを投稿しました。すると、予想以上に反響がありました。感想も尋常でない勢いでいただきまして……まあ驚きましたね。感想を書いてくれた皆さま、返信できずすみません。
ただし、今回は喜んでばかりもいられませんでした。この件で、私は改めてネットの怖さを肌身で体験できた気がします。
今回、私は批判的な感想を多くいただきました。うち半分くらいは「言いたいことは分かるけどさ、現実を見ろよ」というものでした。しかし、残り半分は「前科者を優遇しろというのか」「犯罪者に温情など必要ない」「奴らに人権など与えるな」というものです。
ちゃんと読んでいただければ分かるのですが、私は「前科者を優遇しろ」とは書いていません。私は「前科者を差別し、更生の機会を奪うことにより社会全体の損失に繋がる」という意見を書いたのですが……それがなぜ「優遇しろ」になってしまうのでしょうか。
他にも「なんでそうなるんだろうなあ……」と、思わず頭を抱えてしまうような感想もありました。実際、「ここの感想欄は、読解力のない人間ばかりだ」という意味の感想を書いたユーザーさんもいたくらいです。
ただ、これは仕方ないのかもしれません。犯罪者がテーマとなると、感情的になってとんでもないことを言い出す人が出てきますね。「わるいやつはゆるせないんだ! そんなわるいやつのみかたをするとはけしからん!」という気持ちに突き動かされ、書いてある内容を曲解して叩きにくるようです。
今回、私はつくづく思いました。人間というのは、分かりあうことが出来ない人もいるのだ……と。
件のエッセイは、文字数にして三千字にも満たないものです。読んでいただければ分かるでしょうが、内容はなんら難しいものではありません。小学生でも理解できるものだと思います。にもかかわらず、完全に論点を無視した感想を送る人がいる……結局のところ、理解できないのではなく、理解することを拒否しているのでしょう。もはや、生理的に無理なんでしょうね。
はっきり言って、こういう人たちと話し合うのは無理ですね。時間の無駄、としか言いようがありません。いや、正確に言うなら時間と労力の無駄ですね。特にこういう犯罪者の話になると、自分が正義だと信じている人たちは異様に攻撃的になります。その攻撃性が、忌み嫌っているはずの暴力的な犯罪者と同じであることには気付かないまま。
これを読んでいる皆さんの中には、既に体験された人もいるかもしれませんが……主義主張が異なる人は、なろうの中に必ず存在しています。中には、明らかに論点がズレていたり、こちらの言わんとしていることを曲げて解釈する人もいます。挙げ句、とんでもない感想を送りつけてくる人もいるかもしれません。
それに対し、どう対応するかは人によって違うでしょうが、個人的には相手にしないことをオススメします。話したところで、分かってくれない人はいます。というより、分かることを拒絶している人というのがいるんですよ。そういう人たちと議論したところで、時間と労力の無駄です。しかも下手に反論すると、延々と粘着する輩もいます。結局、相手にしないのが一番なんですよね。当たり前の結論で申し訳ないですが。
ただし、こういう面倒な人たちと議論し叩き潰すのが、好きで好きでたまらない……というバトルマニアな方もいるかも知れませんね。そんな方には、私から何も言うことはないです。感想欄に来た輩を、思う存分に叩き潰してください。私はむしろ、そういう人を凄いと思います。
最後に、件のエッセイですが……実のところ、私の言わんとしていたことは二つです。ひとつは、前科者の差別は社会の損失に繋がること。もうひとつは、刑務所の改革です。前科者への差別意識に根深いものがある以上、刑務所を改革し黒字に転換できるようにする……これが一番、現実的かもしれませんね。




