久しぶりに会って…
いろいろとやることがあり、すべてを終わらせたら夜の9時を過ぎていた。
「あー疲れた…久々に飲んで帰るかな」
学校を出て、たまに一人で行く居酒屋に入った。
カウンターに座って焼酎を飲みながら焼き鳥を食べる。
これが佳祐にとっての楽しみだった。
1時間ほど経つと、若い女の子が一人でやってきて、佳祐の2つ隣に座った。
珍しいなと思いながらも、とくに気に留めず自分のペースでお酒を楽しんでいた。
ところが、その女の子があまりにもハイペースで飲んでいるので
無茶な飲み方してるなと思ってしまった。
そうなると気になりだしてくる。
女の子はずっとブツブツ言っているので聞き耳を立てると、
どうやら男の文句を言っているらしかった。
彼氏とケンカでもしたのか、そんなことを思いながら女の子の顔を見たとき、
引っかかるものがあった。
まさか…!
佳祐は立ち上がって女の子に話しかけた。
「なあ、ひょっとして…」
飲んでいると怒りがこみ上げてくる。
遊びだったなんて、そんなに女としての魅力ないの?
隼人や豪はわたしじゃなきゃダメだって言ってくれたのに…
あームカつく!
何杯も飲んでいるうちに何が何だかわからなくなってきた。
そのとき、中年の男性が話しかけてきた。
「何、おじさん、ナンパ?」
「陸…じゃない、佐久間か?」
「は?なんでわたしの名前知ってるの?」
「やっぱりそうか!」
相手の顔がぼやけて見える。
凝視すると焦点が合ってきた。
するとそこには懐かしい顔が見えた。
「佳祐!久しぶり~、元気だった?」
「お、おい、佳祐はないだろ、仮にも教師だぞ」
「何言ってんの、もう生徒じゃないんだから佳祐でいいじゃん」
「お前…そうとう酔っぱらってるな」
「わかる?あははは。それにしても佳祐に会うと思わなかった。
今日はとことん飲もう!」
「いや、俺はもうすぐ帰るぞ…終電もあるし」
「久々に会ったっていうのに、そういうこという?
しかもこんないい女が飲もうって言ってるのに」
「あのな…散々飲んだだろ」
「いいじゃん、どうせ帰っても一人なんでしょ」
「う、うるせーな」
「ほら、わたしと同じ…だから一緒に飲もう」
こんな酔っぱらっている陸を一人にするわけにもいかないか…
仕方ない、帰りはタクシーだな。
「わかったよ、その代わりあと30分だけだぞ」
「さすが佳祐、持つべきものは親友だね」
「親友って…今のお前は陸なのか?」
「陸ぅ?愛花に決まってるでしょ!わたしは愛花、20歳、現在フリーの女でーす!」
「彼氏いないのか?」
「文句ある?」
「い、いや…文句はないけど」
「男なんてバカばっかり…ねえ佳祐、わたしってそんなに魅力ないのかな…」
佳祐は愛花を見まわした。
今どきの女子大生といった感じだが、目はパッチリしていて、
ちょっと童顔なのに唇が色っぽい、アンバランスな感じがすごく魅力的だった。
それでいて小柄なのに胸が大きい。
魅力がないはずがない。
佳祐は思わず顔が赤くなってしまった。
「そ、そんなことないぞ、佐久間は魅力的だ」
「親友なんだから苗字なんかで呼ばないでよ、愛花、わかった?」
「あ、ああ…」
酔っぱらっているので何を言っても無駄だ。
ここは従っておこう。
「魅力的ならどうしてダメな男ばっか引っかかるの?
まともな人なんて来やしない」
「そ、それは…」
どんなダメ男と付き合ったのか知らないし、どんな恋愛をしてきたかも知らないので、
答えようがなかった。
「と、とにかく愛花は魅力的だから心配するな」
「ホントに?ありがとぉ佳祐」
「あ、ああ」
佳祐は自分で言っていることが恥ずかしくなり、それを誤魔化すために焼酎を飲みだした。
佳祐とはいえ、男性に魅力的と言われると嬉しくなる。
それと同時にエッチな気分になってきた。
「佳祐…エッチしよ」
「ぶっ!」
思いもよらないことを言われたので焼酎を吹き出してしまった。
「ちょっと、汚い~」
「お前が変なこと言うからだろ!」
「何が変なことなの?魅力的ならエッチしたいでしょ」
「い、いくらなんでもそういうのは…」
「なんだ…やっぱり魅力的だなんて嘘だったんだ…佳祐の嘘つき!バカ!」
「嘘は言ってねーよ、けどそれはダメだろ!」
「何で?普通したいじゃん、それに女の子が誘ってるんだよ」
「あのな…」
そう言いながらも愛花を見てドキドキしていた。
愛花は女だ…陸でもなければ生徒でもない、未成年でもない。
男の性欲が佳祐の理性を奪っていった。
「本当に…いいのか?」
「いいよ、エッチしよ」
「わかった!じゃあホテル行こう」
佳祐は自分と愛花の分を払って、2人でお店を出た。
愛花はもうフラフラで歩き方が危なっかしい。
それでも何とかラブホテルまでたどり着き、部屋に入った。
「じゃ、じゃあシャワー浴びてくるから」
「早くしてねぇ」
そういって愛花はベッドの上に転がった。
履いているミニスカートが捲れ、パンツが見えていた。
ああ…もう我慢できない!
佳祐は急いでシャワーを浴びた。
念入りにアソコを洗い、タオルを腰に巻いて部屋に戻った。
「愛花!」
すると愛花はスヤスヤと眠っていた。
「寝ちゃったのかよ…」
しかし寝ている姿を見て余計にムラムラしてきた。
愛花はエッチしようと言った。
ということはしてもいいんだよな?
俺は我慢できないぞ…
横を向いて寝ている愛花の身体を正面に向けて覆いかぶさった。




