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☆いきなり転生☆  作者: たかさば


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132/174

ウエディング・ハイ

小橋美幸はごく普通の花嫁さんである。毎日ブライダルエステに通い、毎日料理のレシピ本をチェックする、齢27の花嫁さんである。今日も今日とて、ウエディングドレスのフィットチェックに行った後、行きつけのコンビニでセクシィと砂糖を買って新居に行こうとしていた―――のだが。


ギュキュ―――ギュキュキキイッ!!ギュギュギュウキギュ―イイイイイ!!!


ドガ――――――――――――ん!!ぐわしゃぁああ!!ぶちゅ。



真っ白な空間。小橋美幸の魂と、女神が対面している。


「小橋美幸さん、あなたは気の毒ですが人生を終えてしまいました。転生してもらいます。」

「はあ。」


「あなたにはチートをお一つ差し上げます。ステータスをご確認ください。」



小橋美幸(27)


レベル15

称号:転生者


保有スキル:ウエディング・ハイ


HP:23

MP:17



「というわけで、いきなり草原に放り出されたじゃん!!ちょっと私の結婚式どーなんの?!」


べよん、べよん。

水色の、ぶよぶよした丸い塊が花嫁さんの前に現れた!


「ちょっと!!!スライムとかありえない!!結婚式いくらかかってると思ってんの?!」


うろたえない、花嫁さん。


「保有スキルで元の世界に戻ろう!ウエディング・ハイ?!何言ってんの、早く元の世界に戻してよ!!!」


スライムは、今にも襲い掛かろうとしている!


「ちょ!!ふざけんな!あたしは今世界一幸せなの!それ邪魔するなら天罰当たるよ?!ああ!わかった、あんた独り身なんでしょう、それはね、あんたが恋愛できない残念女子だからなんだよ!わかったわかった、あんたも結婚式呼んだげるよ、あたしと比呂君の思い出の場所の梅ヶ島であげる結婚式、全国から友達が駆けつけて祝ってくれるんだけどさあ、急遽キャンセル入っちゃって席が一個空いてんのよ!!船の便も抑えてあるから安心して祝ってくれていいよ!キャンセルしたあいつはもう友達じゃないから、あんたが友達になってくれたらいいや!」


ずばばばば!!!スライムの心にクリティカルヒット!!ウエディング・ハイの恐ろしさを知ったスライムは逃げ出した!!


花嫁さんはあてもなく草原を歩き出したが、ポダルゴス(人食い馬)に遭遇し、捕食された。ウエディング・ハイを駆使していろいろと話をしたものの、馬の耳に念仏は届かなかったのである。



「う、うーん???なんか夢でも見ていたような??」


花嫁さんは時間を巻き戻されて、コンビニの入り口に立っていた。コンビニの入り口で立ち止まる前に、ちょっとだけ時空がゆがんだのだが、それに気づく様子はない。


花嫁さんはコンビニでセクシィと砂糖を買って帰路に就いた。新居の近くの交差点で、車の暴走事故が発生していた。


「もうちょっと早く通りかかってたら結婚式どうなってたことか!!こわー!!」


花嫁さんは、辺鄙なところで結婚式を挙げて大満足したのち普通に新婚生活を楽しみ、結婚生活を楽しみ、子育て生活を楽しみ、孫の世話を楽しみ、孫の結婚式に出るつもりだったのに式場が遠すぎて行くことができず涙をのむこともありましたが、98歳でこの世を去るまでわりと幸せな人生を送ったとのことです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 132/132 ・ウエディング・ハイ、初耳ですね。ググったのですが、なかなか面倒な状態ですね [一言] 132に謎の安心感を覚える。120円の税込み価格
2020/06/23 20:24 退会済み
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