女神の力
せっかく、友達になれたスライムの"ひか・きん”(←ひらがなです)が、オリビアの蹴りの一撃で消し飛んでしまい、俺はそこに出来た水溜まりに膝を落として咽び泣いた。
「ううう(涙)、やっと異世界に来た人間に会えたのに……。
2年間もひとりぼっちで身を隠していたのは、さぞ辛かっただろうに……」
それを見たオリビアは不思議そうに言う。
「お前は何を言ってるんだ?
これは、"スライム”というモンスターだ。
後ろからお前を襲おうと近づいてきたモンスターだぞ!!!」
「いや、違うんだってばよ―――――っ!!!
こいつはスライムだけど、モンスターじゃなくて人間だったんだ。
やっとできた異世界フレンドだったんだよ―――――っ!!!」
「???」
尚も不思議がるオリビアだったが、ここで女神が割り込んできた。
「まあまあ、そんなにこのスライムが良かったんですね。
ならば、わたしが出来うる限りのことをしてあげましょう」
「えっ?! それってまさか復活の呪文とか……」
すると女神は、出来るだけ低い声を出してこう言った。
「ブンブン・へロー、Youtube!!!」
俺「ここでまさかのモノマネか―――――いっ!!!」




