心外の巨人
※以下、手拭い一枚のオリビアが稲妻の如く素早さで消えるところから
ヒュン!
兵士A「なっ?! 消え…」 → バシン! 兵士A「グェ」 → バタリ
カチャリ(オリビア、刀拾う)
兵士B,C,D「「ウオ――!!!」」 → ガチャーン!
兵士B「な、何だと! 三体一、しかも片手で受け止めただと?!」
オリビア「はっ!」 → ギャリンッ!
兵士B,C,D「「うわあああ!!!」」 → ドタタンッ
ドスッ! 兵士B「グホッ」 → バシッ! 兵士C「ガハッ」 → アタッ! 兵士D「ひでぶっ」
ザンギエフ「なっ、何をしておるっ! 全員同時で仕留めるのだ!!!」
残りの兵士「「ウオオオオオー!!!」」
オリビア「ふんっ! 動きがトロ過ぎて、あくびが出るよ」
→ どったんばったん!
→ チーン
全ての兵士が倒された後には、ザンギエフの首筋に刀の刃を当てるオリビアがそこにいた。
その首筋は、皮肉にもザンギエフが抹殺命令のジェスチャーを出した丁度同じ位置だった。
「さあ、どうする? ザンギエフよ。その腰の刀で私と殺りあってみるかい?」
顔色が真っ青になり、目前の死に恐怖の表情を見せるザンギエフ。
「わ、分かった。悪かった。
我々の負けだ。
い、いのち…、命だけは、た、助けてくれ」
「ふんっ!」
チャキ
剣の刃が首筋から離れると、忘れていた呼吸を取り戻し、ザンギエフは荒い呼吸と酷い汗と共に脱力して椅子に座り込んだ。
「それでは、お話をしましょうか?」
グラスに注がれた毒の水を飲み干すと、女神は笑顔でそう言った。




