まだまだ巨人
ビーフストロガノフ・デン・オリビアを名乗るものが監禁されたと聞き、その真偽を見定める為に牢獄まで来た大男。
その名は、ミートボール・ザンギエフ。
かつて、オリビアのいた帝國近衛兵団のひとりだったという。
オリビアはその当時、兵団長のトップであり、帝國の王より直命を受ける立場にいたらしい。
肝心のザンギエフとは面識があったものの、兵のひとりとしての認識であり直接の交流などはなかった。
要は中小企業の社員は社長の顏は知っていても、その社長が全社員の顔を覚えているわけではないという事だ。
この男のような屈強な戦士がゴロゴロいて、それを率いるのがこんな足の細い白金髪の美少女なんてどんな組織なんだよ。
しかも、それが30年前以上の話というから、オリビアの年齢は一体どうなっているのやら……。
そんな疑問はあったのだが、現在ザンギエフはこの壁の国で軍事官僚顧問をしており、オリビアの正体を証明するのには打ってつけの人材であった。
「しかし何故、こんな辺鄙な場所にオリビア団長がいらっしゃるのですか?」
ザンギエフの計らいで、俺達は牢獄から解放された。
逆に今度は豪華に造られた客賓室に案内されたところ、先ずはここに来た理由をザンギエフに問われたのだ。
俺達は誰が答えるべきか一瞬顔を見回したが、ここは面識のあるオリビアが答える。
と思ったが、何故か女神が答えていた。
「新婚旅行です」




