魂のリンク
巨大ワームの爆発後の中心地。
「お二人に重要なお話があります」
女神は、ワーム爆発から気を戻したオリビアとそれを見守っていた俺に向かって突然、言った。
俺とオリビアは、何事かと女神の方を見る。
ふうとひとつ、呼吸を整えると女神はそれを話し始めた。
「実を言うと、わたし達の三人は今、非常にマズイ状態にいます。
ええ、まあ現在、砂漠の真ん中で近くの町まで歩いて行かなければならないという問題はあるのですが、それ以上に憂慮しなければならない事があるんです。
わたし達は、『選択の狭間』からこちらの世界に転送された際に、同時にゲートを通過しました。
このゲートなんですが、実は一回にひとつの魂しか通過出来ない仕様になっているんです。
もし、強引に複数の人数でここを通過しようとすると、それぞれの魂はひとつにまとめられて転送されます。
これをわたし達は、『魂のリンク』と呼んでいます。
この『魂のリンク』は、死後の世界に行くまでは解消されません。
そして、一番の問題は、魂がリンクする限りそれはひとつの魂と世界システムに認識される事です」
俺は、嫌な予感がしたが、こう聞かずにはいられなかった。
「つまり、俺たち三人の中で誰かひとりでも死ぬと?」
「はい、残りの二人も即死亡で、三人まとめて地獄行きになります」
聞いた俺は、気が付いた。二人の視線が急に冷たくなったことに。
そりゃそうだ。
さっきも巨大ワームに襲われた時も、オリビアが戻って来てくれなかったら確実に死んでいたし、女神の聖水がなかったら砂漠で野垂れ死にしていたのだから。
つまりは、俺が一番死に易く、二人の足を引っ張っているのだ。
『だが、断る!!!』
俺が、二人のお荷物状態になっているなんて、そんな屈辱は認めないのだ。
こんな時に言うべき言葉を俺は、ひとつしか知らなかった。
例え、この命が尽きようとも。
「よし。いいだろう。
ならば、ここは俺に構わず先に行けっ!」
オリビア「だから、それが出来ないんだってばよっ!!!」




