異世界こっくりさん、開催!!!
時間は夕暮れが落ちて闇夜が少しだけ覗いた頃。
小学校の机をひとつ用意して、その上に「あいうえお」から始まる四八文字のひらがな、YESとNOの二つの英語、鳥居の図式をひとつ書いた紙を一枚ひいた。その鳥居のところにに十円玉を一枚、のっけてこっくりさんの儀式の準備を完了。
机の周りを囲むのは、俺、女神、オリビアにドザエもんの四人で、それぞれ緊張した面持ちで机の上を凝視している。
「わかっているとは思うけど一度始めたら終わるまでの間、絶対に十円玉から指を離してはいけないよ」
神妙な面持ちをしたドザエもんは自分の右手に付けていた白い手袋を外しながら俺達に念を押した。
俺達三人組は、それに応じて顔を見合わせてから決意を固めてそろって頷く。
そして四人同時に腕を伸ばしてその人差し指を十円玉に乗せた。
ゴクリ(つばを飲む)
少しして寒い冷気を背中に感じてブルッと震えがきた後、青い全身タイツで白塗り顔のドザエもんが言った。
「こっくりさん、こっくりさん。
もし、この部屋にいらっしゃいましたらそれをボク達に示して下さい」
しばらくして、俺達の人差し指を乗せた十円玉は……、動かない。
これは何かを間違えて失敗したのかと思い、指を離して仕切り直ししようとした時だった。
突然、誰も力を入れていないようなのに、つうーっと十円玉が文字の書かれた紙の上を動き始めて慌てて全員が指で追いかけた。
そして、十円玉はそのまま滑っていって英語のYESの上でピタリと動きを止めた。
「こっくりさん、こっくりさん。ありがとうございます。
どうか鳥居にお戻りください」
そう言うと今度は、先程のような待ちはなく紙の上を滑り鳥居の上で十円玉が停止した。
「ふう。(ひと息)
どうやらボク達はこっくりさんを呼ぶことに成功したようだよ」
「うん、よしっ。
ならば早速、本題に入ろう」
ドザエもんは声には出さず真剣な表情をして俺を見て頷くと次のように言った。
「こっくりさん、こっくりさん。
オリビアさんは、人に言えないような恥ずかしい性癖があるって本当ですか?」
「なっ?! えっ?! はっ、はああああああああああああああ?!!!」
酷く動揺して悲鳴をあげる半裸のオリビア。
しかし、そんな事はお構いなしに四人の人差し指をのせた十円玉は勢いよく動き出した。
その行く手にはYESと書かれた文字が……。
(つづく)




