かいてきなたび 5
今回は短いです。御免なさい。
「悪いね、あんまり獲物が居なかった。」
「良いじゃありやせんか。」
「問題ねぇよぉ。」
「大丈夫です。スカーリさんが無事だったので。十分です。」
「シェリー………アンタ……ウチの子になりなぁ!」
スープを飲みながら器用にシェリー君に抱きつく赤毛の女。
今なら……首に針を一刺しして絶命を狙えるな…………
「ソイツぁ良い。シェリーちゃんが来てくれたら商売繁盛、色気の無い俺達にもやっと花が………」「色気の無い?デカン後で来な。そこらに埋めてやる。花ならアンタを肥料に色々咲くだろうよ。」
「シェリーちゃんが来たらよぉ、俺たちゃお払い箱の危機だぁ。」「何莫迦言ってんだい?アタシとシェリーでアンタらを今以上に扱き使ってやるよぉ!」
「それは……良いかも知れません。」
シェリー君もまんざらでも無い顔だ。
さぁて………糸は何メートルあったかな?
最悪、焚き火を消して闇に紛れて各個撃破もアリか…………
それとも……
教授、殺意が止まらず。
「皆さんの御誘い、とても嬉しいです。是非、今すぐに学園を去って皆さんと一緒に行きたい。と、本当に、思います。
…………ですが…私にはやりたい事……やらねばならない事が有ります。そして、それは私以外には誰も、やってくれません。
ですが…もし、私のそれが終わり、その時、もし…………許して頂けるのでしたら、その時は……………」
思いの丈を言葉にしようとしてシェリー君が涙目になってしまい、言葉に詰まる。
「仕方ない、そこまで失業する訳にはいかなくなっちまったね。」
「仕方ねぇ、姐さんの言う通り、ガッツリ働くとしやすかねぇ。
ずっと仕事を続けねーといけない理由が出来やしたから……」
「シェリーちゃんが来るって言うならよぉ……俺らはやるっきゃねーなぁ。」
シェリー君を察して三人が笑いながらそう言った。
「皆さん………あ……ありがとう……御座いま、す。」
シェリー君が泣き出し始めた。
よし…………皆が寝静まった後で近くの木の蔦と尖った木の枝と糸と針と火と馬と……………………今有る方法で奴等をより酷く始末する方法をありったけ用意しよう。
許さん、ウチのシェリー君を、幽霊な私を更に幽霊にしおって!
今回、教授の出番。ほぼ無し。
読者が増え、ブクマや評価をしてくれる人が増えて…非常に嬉しいのですが……そして心苦しいのですが、少しだけ頻度落ちてしまいます。御免なさい。




