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別れ
ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!
門が開かれる。
シェリー君には迎えの馬車なんてものは無い。
最低限の荷物を鞄に入れただけ。
「それでは、失礼致します。
………さようなら。」
ミス=フィアレディーは居ない。
あるのは校舎と宿舎だけ。
学校や慣れ親しんだ宿舎に向けてのお礼の様だった。
「もう、済んだかね?」
「はい、有り難う御座います。」
「………済まない。その………、私の所為だ。
君を追い出す真似をして済まない。」
今回ばかりは謝罪しかない。
シェリー君はそれに対して笑ってこう言った。
「仕方ありませんよ。
それに、教授は悪い事をしましたか?
いいえ、していません。
これは起こるべくして起こった事。
気になさらないで。
さぁ、帰りましょう。」
そう言って頭をまた下げた。
「お世話になりました。」
そう言って彼女は学園を去っていった。
続きます。
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