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未来の黒幕系悪役令嬢モリアーティーの異世界完全犯罪白書  作者: 黒銘菓
モリアーティー嬢とモリアーティー教授
31/1781

ポーグレット=ホエイ=コションの冒険

言い忘れましたが、1万PV突破しました!


まだ二週間足らずで魔剣を超してしまった………………。

(魔剣をもう少し練らねば喰われるな。)

 全身が痛い。

 床が壊れた時、体中を服越しに木の先端で傷つけられたからだ。

 この私の肌が!だ!

 イライラする。

 大勢の目の前で床を踏み抜くという醜態を晒させられたからだ。

 この美しき私が!だ!

 手が痛い。

 鞭で打たれたからだ。罰されたからだ。

 この完全無欠の私が!何故罰された?

 処罰をされた。

 飲食の持ち込み、設備の破壊、虚言等の淑女に相応しくない言動の所為だと言われた!

 アイツが悪い!

 あの豚が居なければ決して私は罰されなかった。

 この私の真言が虚言扱いされたのも、アイツがきっと何かしたに違いない!

 いや、そうに決まっている!

 私は正しく、美しく、罰されるなど有り得ない。

 豚は存在自体が間違っていて、醜く、存在するだけで罪。故に罰されなければおかしい。

 この状況は間違っている。

 絶対的に私が正義なのだ。

 罰される等神羅万象全てが許す訳が無い筈だ。

 アイツが何かをした。

 アイツはこの私を虚仮にしたことを悔いねばならない。

 アイツは身の程知らずな存在を自ら消さねばならない。

 アイツはあってはならない。全て否定されねばならない!

 許されてはいけない。

 私が罰さねばならない。


 階下のコションは激怒を通り越して怒り狂っていた。

 人間の憤怒と傲慢の悪い、醜い、悍ましい、救いようの無い部分を搔き集め、それらが混ざり合い、高め合い、最悪の形で発露しようとしていた。

 神経が昂り、針の音一つで怒り狂いそうなその状況。

 そんな状態で、


 ガチャン

 カチッ


 上の階から扉の開閉音が聞こえた日には最早猛る猪もかくやの形相であった。

 あの豚………私が理不尽ッッッにもこんな場所に、閉じ込められているのに‼

外に出やがってっっっっっっっっ!!

 最早主語がシェリー=モリアーティーを示していれば何にでも怒りそうである。

 そう言えば、あの豚は一体何をするのかしら?

 怒りの中の一片の冷静さが彼女を考えさせた。

 あの恥晒しな豚は自分が人間だと思い込んでいる。

 豚小屋に行く訳が無い。

 そんな賢明さ等無い。

 考えたところでどうしようもない高慢さは変わらないが、疑問には不要の要素だった。

 もしかしたら、私を陥れた証拠の始末をしようとしているのかもしれない。

 もしかしたら、あの豚がまた(・・)良からぬことを考えているかもしれない。

 私の様な憐れな豚の被害者を出す訳にはいかないわ。

 これ以上あの豚の狼藉を許しては駄目よ!コション。

 貴女は高貴で心から美しい淑女。

 汚名も返上すべきだけれど、それ以上に()を許してはいけないわ。

 それこそが淑女として(・・・・・)のあるべき姿よ(・・・・・・・)

 彼女は音を最小限に、部屋を出た。

 足音が階下の方で聞こえる。

 あの暴虐にして醜悪にして世を腐らせる癌を討たねばならない。

 彼女は意味不明な正義感を振りかざし、部屋を出ていった。

 ガャン…………ガチャン

 カチッ

 ギイ…ギイ…ギイ…ギイ…ギイ…ギイ…

 床の軋む音が廊下に響いた。


感想、評価、レビュー、ツイッターボタンの何か 等。お待ちしています。


 今日中に一章は終わるかな?終わらせることが出来れば良いな。と思っています。

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