私がしてこなかった事
最近、何を血迷ったか小説機能を使ってラジオパーソナリティーごっこを始めました。
『小説文字ラジオ』という作品です。
これ、なろう、カクヨム、ノベルデイズ、エブリスタの4サイト同時開催の為、大手4サイトをネットした規模が大きくなる…かもしれないプロジェクトになっています。
是非、ご参加ください。今ならファーストペンギンリスナーになれるやもしれませんよ。
(因みに、ログイン不要でお便りが送れます。)
「この鍵、共通点が幾つも有りますが、同時に相違点も有ります。
共通点は鍵の大まかな意匠が一致している事、ゴーレムが守っていた事。
反対に相違点は鍵の大きさ、鍵の隠し場所になっていた物の特徴等が上げられます。
これらの共通点と相違点に意味が有るとして、それは何だと思いますか?」
私の問い。
共通点と相違点の意味についてだ。
「先ず、ゴーレムが守ってたのは、材料の問題じゃ無いのかナァ? これだけ石があるなら、それを材料にしようとするのは当然じゃ無いかナァ?」
「先ず、その通り。では、何故意匠が同じなのでしょう?」
「同じ意匠の意味…にー。
デザインが同じなのは同じ職人に作らせたからじゃないのかにー?」
それは当然だろう。
先ず、規格をバラバラにすると、錠を仕掛ける際に複数の施工者、つまり目撃者を生み出す。
防犯姓は高まっても、隠匿性が減っては本末転倒。という訳だ。 これが1つ目の理由。
本来ならば、規格を同じにすれば、他の連中を出し抜くのは容易になってしまう。
何せ、開け方や性質を熟知している人間の特定をせずに済む。
吐かせるなら、職人の家族を拐って脅せば良い。
解錠方法を訊き終えたら、家族諸共職人を始末すれば、他を完全に出し抜ける。
が、そんなことは他の連中も当然考える。
職人を自分の手駒にする為に躍起になる。
だからこそ、ここの連中は同じ職人に作らせた。
互いに互いの急所が判明し、それが共通している。
その場合、職人をそれぞれが必死になって守り合う。
例えば、誰か1人が他を出し抜こうとすれば、それ以外の少なくとも4人が敵に回る。
もし、規格をバラバラにしていれば、1人を狙い撃ちしても、自分に危険が及ばない他は手を出さないだろう。
だからこその統一規格。
要は全員が三竦み状態になる訳だ。
これが2つ目。
少なくとも1つ目の理由は、この4人、向こうの1人を含めて5人が、この施設を作った連中が複数犯であると知らずとも、隠匿性確保の為にはそうする意味があると説明出来る。
「成る程ナァ。」
「5つも作ったら口封じが大変になるにー。」
「んー?でものー。」
「ぬぅ?待て、結局どういう事だ?」
気付かれたか。
「形状と大きさが違う鍵をわざわざ作る意味は、どういう事かのー?」
「ぬぅ、それに、その理屈、この鍵の形から考えると、結局金庫は5つ有る。ということに成らないか?
結局、我々が見つけた仕掛けは1つ。鍵は5つ。数が合わない。
つまり、我々は、鍵穴を見付けられなかったという事に成らないか?」
「つまり、まだ探さなきゃ成らないってことかにー?」
肩を落とす4人。しかし、その必要は無い。
「ご心配無く。先程も言いましたが、この鍵で、開きます。」
そう言って手の中の5つの鍵を指先で弾いた。
鈴の様な音が聞こえた。
コロナがパンデミックになり、家で軟禁状態の方もいらっしゃるでしょう。
そんな時は、インターネットで黒銘菓と検索。
日がな一日暇潰しできる程度の作品ストックが有りますよ!
因みに、調べた所、なろうの読了目安時間が759分(289話現在)でした。
これ一作で半日はノンストップで暇潰しできますね。




