5VS1 勝利
本日2話目です。
主人公が空気で申し訳ありません。
更に、黒モリ白書が52万PVを超えました!有り難う御座います。
ギギギギギギギギギ………………
三人の攻撃によって棘が少しずつ曲げられ、折られて行くものの、同時に地面に刺さった拳をゴーレムが引き抜き再度動き始めようとする。
攻撃の手が止んだわけでも緩んだ訳でも無い。ただ手が足りないだけ。徐々に押され始めただけだ。
ギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……………!!!!
腕を狙っていた長身痩身が退がり、足元を攻撃していた二人も一度距離を取る。
しかし、このままでは戦略的に、向こうが一方的に攻めるばかりになる。
腕が、足が、3人に伸びていく。
が、
ドガーン!
三人の後ろから何かが飛び出して来た。
ゴーレムの頭に向けて放たれた石の槍。それが命中してゴーレムの動きが一瞬止まる。
「ねぇねぇねぇ、僕らも準備が出来たよぉー!」
「待たせたのー!」
背後で石槍を持った小柄と、周囲の石材を石槍に変える猫背がそう叫んだ。
「次々やっていくよー!」
そう言いながら掴んだ石槍を投げつける。
ゴーレムに当たって石槍が砕けていく。
「陽動はこっちに任せてガンガンやると良いかのー!」
ドガーン!ドガーン!ドガーン!
石槍が幾つも創造されていき、それが幾つも投げつけられ、砕けていく。
砕けはするが、それでも石人形は無視しきれてはいない。
徐々に5人の方が押していく。
石槍が牽制と攪乱を行い、その所為で動きが鈍くなっている間に足元を斧と棍が叩き、正面で石槍の牽制と足元の攻撃で鈍くなったゴーレムを長身痩身が相手にする。
徐々に徐々に、ゴーレムが押されていく。
拳の鉄棘が曲がり、足が徐々に砕けていく。
微妙な破壊が更なるパフォーマンス低下に繋がり、更にそれが破壊に繋がっていく。
5人にとっての正の連鎖、ゴーレムにとっての負の連鎖が続く。
「このまま押し切る。いいナァ⁉」
「気を抜いたらダメだにー!」
「ぬぅ……窮鼠猫を噛むとはよく言うものだ。警戒せねばな………………。」
「ねぇねぇねぇ、でも、警戒し過ぎても不味いし、このまま攻めていくよ!」
「ヨッ!ハッ!トォッ!
まぁ、手と足の棘は折れたが、胴体と頭の棘は無事じゃしのー。
下手に警戒し過ぎても不味いかのー………何より時間は無いし、短期決戦、畳みかけるとするかのぉッ!」
石槍が更に叩き付けられる。
5人がそれぞれの出来る最大限の力をぶつけていく。
徐々にゴーレムの抵抗の動きが弱々しく、鈍くなっていく。
ゴー ゴー ゴー ゴゴ ゴゴゴ ギギギギギィィィィィィィィィ…………カチッ
軋むような鈍い音と聞きなれない音が響き渡り、ゴーレムが…………停止した。
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未だ投稿が安定しそうに有りません。申し訳有りません。




