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未来の黒幕系悪役令嬢モリアーティーの異世界完全犯罪白書  作者: 黒銘菓
アカデミージャック・アカデミークイーン
192/1781

新学期

新章突入です。

ここ、伏魔殿こと監獄ことアールブルー学園は貴族の令嬢が多く在籍する、所謂お嬢様学校である。

 学園の経営や方針には多くの貴族の息が掛かり、この学園を卒業した者の中には王族の親族に成る場合もある為、陰謀やその他策謀が飛び交うのは必然。

 身分が自分達より低いシェリー君を眼の敵にして牙を向ける輩が多いのは事実だが、その他にも、貴族令嬢同士でも策謀や裏側での闘いが多い。

 『未来の御后様になるのは自分で他は邪魔。』

 そんな気持ちが見えても隠れてはいないのがここである。




 「全く、宿舎は焼けても伏魔殿までには火は及ばなかったか。」

 「と、言いますと?」

「見たまえ、この学園を。」

「はい?特に、何も………変わっていませんよね?」

 そう言ってシェリー君が目の前の伏魔殿を見上げる。

 そこには、火事になる前とほとんど変わらない形状、様式、規模の建造物がそびえ立っていた。

  元がそれなりの規模ではあったし、多少木材が新しくなった様に見えるものの、そこには、特に代わり映えするような点は見られなかった。

 何の変哲もない校舎と宿舎がシェリー君を迎えた。

 「だからだよ。あの規模の建物をこの期間で建て直してしまえるだけの力がこの学園には未だ十分働いている訳だ。

 あんな大規模な火事が起きても取り敢えずの隠蔽が出来、その上で大きな文句や苦情が有った訳でも無く、こうやって新学期が始まる。

 何かしらの問題が起きても良い筈なのに起きていない。

 伏魔殿の怪物が問題を揉み消したのだろうさ。」

 「………成程。」

 「心配する事は無いシェリー君。

 伏魔殿の怪物程度なら私の敵では無い。

 大船に乗った気で安心しておくと良い。」

 とびっきりの笑顔で応える。が…………シェリー君の顔が何故か凍り付いていた。

 「伏魔殿の怪物が可愛くなるような教授が、私は…………不安です。」


 そんなこんなで、シェリー君の夏休みは終わり、新学期が始まった。


感想、評価、レビュー、ブクマ、宣伝お待ちしています。


2022/09/24 この辺りの誤字報告をして下さった方へ、感謝します。

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