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モリアーティーの書評5

・『医学全書 エルフ版』

 前の人狼版医学書のエルフ版だ。

 長命で対して病気にならないということもあり、疾患に関する大した情報が無い。

 それなら薄いかと思うが、そうもいかない。

 疾病に関する症例が少ない。だがその割に疾病になった時の注意書きが多い。

 この種族、魔法に関する適性が高く、魔力が多い。そして、疾患の際は高頻度で魔法が暴走する。

 笑えるぞ。風邪を引くと暴風雨が家周辺を襲い、風邪が綺麗さっぱり治る頃には、風が周辺を綺麗さっぱりにしてしまう。

 役に立たない本であること、参考にならない本であることこそがこの本の意義になる。

 役立ったら、参考になったら、それはそれで問題だ。

・『天空城考察』

 魔法世界には私の知識に無い建造物が数多存在する。ここで考察されている『天空城』はその最たるものだ。

 空中都市という存在を、その場所を知っている。

 だが、私の知る空中都市が意味するのは『まるで空中にある様な高所にある建造物』であって、『浮遊している建造物』ではない。

 この本で考察されているのは地上に建つ建築物ではなく、水上に浮かび建つ建築物でもなく、『空中に浮遊している城』だ。

 『天空城』

 とある地域に存在する空中浮遊して絶えず動き回っている城の俗称。どういう原理で浮いているかは不明。誰が建造したか不明。城内の状態も不明。全てが謎の城。

 著者はそんな謎の城に足を踏み入れるために、かぎ縄を打ち上げ、気球を飛ばし、風魔法で自分を吹き飛ばしたが辿り着けず、付近の山から望遠鏡で観察をするのが精一杯だった。

 そうして、観察をして、城に向かう方法を模索している内に、ある日突然、城は消えた。

・『盗掘記』

 ある盗掘家の日記をまとめた一冊。

 犯罪者の自慢話・戯言・武勇伝が記されたそれを真っ当な出版社が刷っているという点に違和感を覚えるだろうが、これには価値があるのだ。

 招かれざる客を招き寄せ、足を踏み入れた対価に床や壁を赤く染めさせるという『スケアーレッド遺跡』。

 死骸が集い、その骨や皮が積もり、出来たと言われている『過腐蝕の地下迷宮』。

 歯車、ボルト、ナットといった明らかに人の手で創られたもので構成され、しかしその出自は不明な『サイレンス=メイズ』。

 これらに忍び込み、雄弁に語れるというのは、それだけで珍しいのだ。

・『魔●伝説』

 汚れ、破れが多く、タイトルさえ読めない。

 『栄光を掴む』・『見入られる』・『許されざる』というワードが含まれているので、実に素敵な伝説が描かれていたことは解る。

・『御伽噺総本』

 スバテラ村で話に出たエルフの話も載っている一冊。

 他にも石像が人になる物語、人が変異する話、異類婚姻譚、魔法の指輪の話……。

 御伽噺は面白い。そこには隠された教訓や暗喩が含まれているから。

 さぁ、これには何が隠されているのかな?

・『世界異種奏法再現方法集』

 世界中の剣術をまとめた書籍がある。それなら、音楽に関する書籍がある。それがこれだ。

 ただ、これは音符の読み方や楽器の扱い方云々は大して書かれていない。

 『異種奏法再現方法』、つまり二本の腕や五本の指、一つの口で奏でることを前提としていないものを如何に演奏するかを真剣に考えたものだ。


 評価とブックマーク、いいねと盛りだくさん、読者の皆様、ありがとうございます。

 そしてごめんなさい、どの面で書評5になった著者です。


 世界観設定一回放出したくなって、こうなりました。ダンジョンは一度行きたいものです。

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