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未来の黒幕系悪役令嬢モリアーティーの異世界完全犯罪白書  作者: 黒銘菓
シェリー君の帰省と(夏休み後編)
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この賊共に爆炎を

タイトルは某なろう系の大先輩の爆裂魔法の御方のオマージュです。

全員沼に嵌った。

足が完全に嵌って身動きが取れない。

しかも全員固まっているから一網打尽にされかねない。

が、(ガキ)には武器は無い。俺達をどうこう出来る訳が無い!

容赦しないだぁ⁉やってみろ!

どうせ大した事なんざ出来やしねぇ。甘チャンの餓鬼だ。

好きにさせて調子に乗った所で……………焼き殺してやる。

幸い、魔剣の火はあと何発か余裕で撃てるだけのストックは有る。

この距離なら外しやしねぇ。

「あぁ、俺が悪かった。許してくれ。」

「頼む。」「出してくれよ。」「ドンドン沈んでいくんだよぉ。」「死ぬ……………死んじまう、頼むから助けて……………」「もう悪さしないよぉ。だから助けてくれよぉ。」「俺らは人は殺してねぇだろ?頼むよ。俺達そこまで非道いことはしてねぇだろ⁉」

全員が察したのか同情を誘うような命乞いを始める。

傭兵や騎士なら騙せねぇが素人ならこれで簡単に戦況を引っ繰り返せる。

素人は甘い。人が善人ばっかだと思って自分が善人のフリをしたくていい顔をして……………そうして死ぬ。

餓鬼にしてはよくやったが所詮餓鬼。これでノコノコやって来た所に顔面から火をブッこむ!

「…………再三私は警告をしました。最後通牒もしました。しかし、それは聞き入れられませんでした。

最早私は容赦しません。お覚悟を。」

そう言って懐剣を振るとパチンと音がした。

「また石か……ハッ、その程度で俺達をどうこう出来るかよ!」

下手(したて)に出てれば良い気になりやがって………もう隠すのは止めだ。

「お前ら抜け出てサッサととっ捕まえろ!」


指揮官が騒ぎ出した。

化けの皮にしても驚くほどの薄さ。障子紙程度で透けている。

遅すぎる。もう既にシェリー君の最後の仕上げは完了している。

遅い、遅すぎた。

既にもう、降ってきている(・・・・・・・)

「お気付きでは有りませんか?皆さん。」

シェリー君がそう言って頭上に指を向ける。

賊達が上を向くとそこには四角い箱が有った。

シェリー君が懐剣で作動させたもの。それは石では無い、最後の仕掛けだった。

「何だありゃ?」

それは木箱。何でもないただの木箱だった。

中身?あぁ、中身も木だ。

「あんなもんで人をどうこうするとか馬鹿にしてんのか?」

泥沼に嵌りながら指揮官が剣を抜き、木箱を狙って火を放つ。

『空気弾』

シェリー君の方が一足早かった。指揮官の次の動きを察して先に魔法を放っていた。

しかし、それは指揮官に向けられたものでは無い。木箱に向けて空気の弾丸が放たれた。


バキャ


木箱は簡単に壊れ、箱の中身が空気中に飛び出る。

粉の様なものが空中に撒き散らされた。

そう、中身も木だと言った。が、木は木でも………中身は粉。木の粉である。

木粉が上空で広がって、本来は霧雨の様に落ちていく筈のそれは何故か空中で雲の様に留まっている。すでに放たれた火はその留まった木の粉へと向かっていく。

『強風』

シェリー君が自身を強風で吹き飛ばして木粉の雲が落ちて来ない場所まで移動した。

木粉の雲に火が当たった瞬間。








ゴゥ!

木粉の雲が爆発した。


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