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最終話 魔法師団団長の家政婦辞めたら溺愛されました

今話も読みにきてくださってありがとうございます。

この話が最終話になります。

相変わらず誤字脱字が多くてすいません、報告お待ちしております。


一迅社様より「地味な私が転生したら王太子妃の取り柄のない妹だったので、自立の為に頑張ります」の書籍化が決まりました。発行をお楽しみに。

その後、私達はメリンダさんによって家に返された。


もちろんレオニス様が乗ってきた馬も一緒だ。


レオニス様は王室の馬を無断で借りてきていたらしい。


「お前達。イチャイチャするなら家でおやり。ティナ、家政婦を辞めたんだから私の助手の話を真剣に考えてくれないか?」


メリンダさんによると週に二日ほどきて欲しいとのことだ。


メリンダさんは森の奥に住んでいて、転移魔法でもなければなかなか通えないので、レオニス様の家まで送り迎えもしてくれるそうだ。


「レオニス様が良ければお引き受けさせていただきたいのですが、どうでしょうか?」


レオニス様にそう聞くと、もちろんいいという返事が返ってきた。


「ところでメリンダさんとは古いお知り合いとお聞きしたのですが、どのようなご関係かお聞きしてもよろしいですか?」


気にはなっていたのだがなかなか聞くタイミングがなかった。


「あれ? 言ってなかったか? メリンダは俺の師匠であり育ての親でもあるんだ」


何ですって! そんな事早く教えて欲しかった。


「この前、会わせたい人がいるとティナに言っただろう。それはメリンダのことだったんだ」


何ということだ! それを私は誤解してしまったのか。


今を思えばメリンダさんの血のつながらない息子がレオニス様の事なら辻褄が合う。


「まさかティナがメリンダの家にいるとは思わなかったけどな。ティナの手紙を見た時は、この世の終わりかと思ったよ」


「本当に申し訳ありません」


レオニス様の事を信じずに、噂に踊らされて家を飛び出すなんて……。あの時メリンダさんに会えて本当に幸運だった。


「あ! そうだ、ルチア!」


そうだ! 手紙を見たルチアも心配しているに違いない。


「少しルチアの所に行ってきます」


訳を話すとレオニス様は快く送り出してくれた。


「ティナ〜! 本当に良かったね」


ルチアも相当心配してくれていたようで、泣きながら私に抱きついてきた。


「心配かけてごめんね」


「いいの。ティナが幸せならそれで」


ルチアとはこれからもずっと親友でいたい。



翌日もレオニス様のお仕事はお休みだ。


どうやら陛下と宰相様から休暇をもぎ取ってきたらしい。


「ティナを誘って旅行でも行こうと思ったんだ。まずはメリンダのところに行って、その後、雰囲気のいいところで告白しようと思ってた」


少し照れたレオニス様は、こう言っては失礼かもしれないが、とても可愛い。


「ふふ。たまには旅行もいいですね。家族とは散々旅をしてきましたが、観光はあまりしていないので」


レオニス様はパッと顔を輝かせた。


「そうか! それじゃあ今からでも遅くない。後はカインに任せて旅行に行こう」


その時ちょうどドアが開いてカインさんがやってきた。


「ちょっと! 誰に何を任せて旅行だって? 団長が王女の護衛にかかりっきりだったから、俺が休みなしで団長の分まで仕事してたんだけど?」


「カ、カイン……。気持ちはわかるがそれは俺のせいではない」


レオニス様の目が泳いでいる。


「俺だって休みたい! ティナちゃんと旅行に行くなら俺も行く!」


カインさんが珍しく駄々を捏ねている。

よっぽど大変だったんだな。


「ちょっと待て。俺とティナは恋人になったんだぞ。恋人同士の旅行に何でお前がついてくるんだ」


「散々相談に乗ってやったのに両思いになった途端その仕打ち! ティナちゃん、今すぐこいつと別れて俺にしときなよ」


「待て、待て。それは困る。ティナ、カインの言うことは聞いちゃダメだぞ」


私はそっとカインさんの前に紅茶の入ったカップを置く。


「カインさん。お仕事お疲れ様です。とりあえずお茶でもどうぞ」


「うっ。ありがとう、ティナちゃん」


涙目でカインさんがお茶を啜るのを見て、レオニス様に言う。


「レオニス様。カインさんはずっと魔法師団のお仕事大変そうでした。旅行はまた落ち着いてから行きませんか?」


「……ティナがそう言うなら」


「ティナちゃんありがとう。天使!」


「おい、こら! ティナに抱きつくな」


色々あってレオニス様の所に来られて、この街のみんなに会えて本当に良かった。


天国のお父さんやお母さんも喜んでくれているだろう。


家政婦を辞めてレオニス様の恋人になっても家族になっても、レオニス様と手を取り合って幸せに向かって歩いていきたい。


「ティナ…何笑ってるんだ?」


「何でもありませんよ」


〜おしまい〜


最終話まで読んでいただきありがとうございました。

最終話は私が個人的に好きなカインに登場してもらいました。

もっと魔法師団の団員や王家の人達や街の人たちも深掘りしたかったのですが、とりあえずここでまとめてみました。

他にも伏線があったのですが、またそれは機会があれば書いてみたいと思います。

良ければ評価などいただけると嬉しいです。

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