歌劇場①
今話も読みにきてくださってありがとうございます。
レティシア王女の髪色をストロベリーブロンドからプラチナブロンドに変えました。
相変わらず誤字脱字が多くてすいません、報告お待ちしております。
一迅社様より「地味な私が転生したら王太子妃の取り柄のない妹だったので、自立の為に頑張ります」の書籍化が決まりました。発行をお楽しみに。
あと二、三日でレオニス様が任務を終えて帰ってくる。
長く泊まり込みだったから、任務が終わったらゆっくりしてもらえるといいな。
「それにしてもレオニス様の会って欲しい人ってどんな人だろう?」
それだけを言うために忙しい中帰ってきたのだと思うと、とても重要な人かもしれない。
モヤモヤした気持ちを抱えて訓練に行くと、珍しくノエルとエレナさんが一緒に訓練場にいた。
「ティナ、おはよう。待ってね、カインさんを呼んでくるから」
「いいよ。訓練の邪魔になるし自分で行くから」
そう言ったのだが、ティナは訓練をやめて、カインさんを呼びにいってくれた。
「いいって、いいって。ティナは何も気にしなくていいからね」
なんのことだろう?
「おはようございます、エレナさん。訓練の邪魔してすいません」
エレナさんに挨拶すると、エレナさんは私を労るように言った。
「そんなこと、いいのよ。ティナ……私が言うのもアレだけど、噂は噂。レオニス様に確かめるまでは思い詰めないようにね」
噂? レオニス様のこと?
「えっと…? 噂って何ですか?」
「えっ? 知らないならいいのよ。気にしない方がいいわ」
気にしないと言われても気になる。
「ティナ〜、お待たせ。カインさん連れてきたよ。訓練、訓練」
ノエルがカインさんを連れてきたので詳しく聞けなかった。
訓練が終わったらちゃんと聞こうと思っていたのだが、訓練後も二人にはぐらかされてしまった。
そうだ、ルチアに聞いてみようとルチアのパン屋さんに帰りに寄ることにした。
「ティナ! ちょうど良かった。明日は暇?」
「う、うん。暇だけどどうしたの?」
パン屋に入るなりルチアが私の手をとった。
「さっき来たお客さんが、歌劇のチケットを二枚くれたのよ。自分とご主人が行く予定だったけど、急に行けなくなったから代わりにどうぞって」
ルチアは手に持っていた歌劇のチケットを二枚私に見せた。
「あ、これルチアが観たいって言ってた演目だね」
「そうなの! 王女様と騎士の秘めた思い!すごく評判もいいから観てみたかったんだ。ねえ、明日一緒に行こうよ」
「もちろん、いいけど。おばさんはみなくていいの?」
奥からルチアのお母さんが顔を出す。
「急に店を閉めるわけにはいかないからね。そこまで興味があるわけでもないし、二人で行っておいで」
「それではお言葉に甘えて行ってきますね」
私がそういうと、ルチアはやった〜と喜んだ。
「じゃあ明日!精一杯おしゃれして、歌劇を観て、その後スイーツも食べに行こうよ」
「うん、楽しみ」
レオニス様がお仕事で忙しいのに私だけ申し訳ないが、歌劇はとても楽しみだ。もちろんスイーツも。
読んでいただきましてありがとうございました。
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