魔法師団と騎士団②
今話も読みにきてくださってありがとうございます。
お盆終わって仕事の方も多いと思います。無理せず頑張りましょう。
相変わらず誤字脱字が多くてすいません、報告お待ちしております。
一迅社様より「地味な私が転生したら王太子妃の取り柄のない妹だったので、自立の為に頑張ります」の書籍化が決まりました。発行をお楽しみに。
「入ってくれ。ここが魔法師団だ」
立派な門を潜ると、さらに広い場所があった。
「ここは今は誰もいないが、魔法の訓練をする練習場だ。周りには防御結界が張ってあるからかなりの威力まで耐えられる」
見た目には防御結界は分からない。
「この通路を通って、あの建物が俺の執務室がある詰所だ」
訓練場の奥には三階建ての大きな建物が見える。
玄関を入るとカインさんが出迎えてくれた。
「ティナちゃん、大丈夫だった?騎士団で嫌な事されなかった?」
レオニス様もだが、どうして騎士団に行った事を知っているのか。
「はい、大丈夫です。すぐにレオニス様がきてくれたので……」
「そうそう。団長ってば、ティナが危ないって言って会議中なのに出て行っちゃってさ」
会議中だったなんて! とてもご迷惑をおかけしてしまった。
「大事な会議中に申し訳ありませんでした。こちらお届け物です」
私は魔法鞄から銀の印章を慌てて取り出した。
「そうそうこれがなくて困ってたんだ。会議で提出する書類があるのに、団長ったら大事な魔法師団団長の印章を家に忘れたっていうんだよ。さあ、団長。お偉いさん達が待ってるから会議に戻りましょうね」
そんな大事な物を忘れていたのか。
「ティナより大事な会議なんてないから、待たせておけばいいんだ」
私は慌てた。
「レオニス様!早く会議にお戻りください。私のせいでこれ以上お待たせするわけにはいきません」
私はレオニス様の背中を押した。
「わかった、わかった。会議に戻ろう。ティナ、帰りは一緒に帰ろう。悪いが後もう少しそこの団長室で待っててくれないか」
はっきり言って帰りも道に迷わないか心配だったのでありがたい。
「はい、お待ちしてます。お仕事頑張ってくださいませ」
「ああ」
レオニス様はそう返事をするとカインさんと魔法師団の玄関から出て行った。
レオニス様とカインさんが会議に向かったあと、私は二階の団長室と書かれたプレートのある部屋に向かった。
コンコン。
黙って入るのも気が引けて、軽くドアをノックするがもちろん返事はない。
「失礼しまーす」
小声で言ってから部屋に入る。
「ここがレオニス様の仕事部屋か……」
ドアの正面には立派な机があり、その隣にも少し小さめな隣が直角に置かれている。
レオニス様のものらしきその立派な机の後ろには大きな窓がある。
机の前にはソファセットが置かれていた。
しかしどの机にも、書類が所狭しと並べられている。
「片付けたいけど、勝手に触ったらダメよね……」
ウズウズするのを抑えて、ソファに座ってレオニス様を待とう。
しばらくすると、玄関の方からガヤガヤと声がしてきた。
「ただいま戻りましたーって団長達は会議中か」
「おいノエル、うるさいぞ」
「リードには言われたくないな」
ん?ノエル?
私はそろりと部屋を出ると階段の上から玄関をみた。
そこにはノエルを入れて五人の人物がいた。
読んでいただきましてありがとうございました。
少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです。
投稿ペースは以前より少しゆっくりになるかもしれませんが、よろしくお願いします。
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