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フェニックスの如く

 俺はなんとか着地する。遅れて落ちてきた先生を受け止め、その柔らかさを堪能した。


「すみません。重いでしょう?」


「全然。最高です」


 いつもの理知的な先生もいいが、頬を染める様子もかわいい。


 いやそんなことを言ってる場合じゃない。

 エレノアの魔法を喰らったミーナはどうなった?

 フレイムボルト・レーヴァテインはすごい。天を衝く火柱は、塔が二本になったんじゃないと思うほどだ。


「エルフの聖域で身に着けた最上位魔法よ。跡形もなく燃え尽きたでしょうね」


 エレノアが強い口調で断言するが、俺はどこか不安だった。

 そしてそれは、すぐに現実のものとなる。


「かなりすごい魔法。いた」


 火柱から悠然と歩き出てきたミーナは、当然のように無傷だった。


「うそでしょ……?」


 エレノアが擦れた声を漏らす。

 これには俺も驚きを隠せない。というのも、流石に服は耐えきれなかったのか、ミーナは全裸だった。傷一つない生まれたままの姿をあらわにしている。

 俺はミーナの体をガン見する。


「え、ちょっと何見てんのよロートス! 敵にまでそんな目を向けるなんて!」


 振り返ったエレノアがなにやら喚いているが、別にいやらしい目で見ているわけじゃないんだよなぁ。

 いや、以前にもああいうことがあった気がしてな。


「ロートスの力に似ているな」


 隣からフェザールの声。おや、いつの間に来てたんだろうか。


「娘のことが気になってな。俺も来てしまった」


「それはいいけど……それより、俺の力に似てるって」


「ああ。前にエルフの森で君と戦った時、俺の魔法を受けて全裸になったことがあっただろう? あの時の状況にそっくりだと思ってな」


 そうだ。確かにその通り。


「あいつも蘇りの能力を持ってるのか?」


「かもしれん」


 全てを超越する体力ってのは、つまり何度でも生き返ることができるってことを意味しているのかもしれない。

 そうなると厄介だ。俺が無効化できるのはスキルと魔法だけ。神族の権能や、よくわからない能力には効果がない。

 いくら殺しても死なないなんてふざけてやがる。チートすぎるだろそんなの。


「今度はこっちの番。それ」


 次の瞬間、ミーナの手がエレノアの襟を掴んでいた。


「うそ――」


 乙女の極光で動体視力を強化したエレノアが反応できない。

 アイリスも同様に。


 やばい、と思った時にはもう遅い。ミーナの拳による直突きが、エレノアの腹部をぶっ叩く――その直前。

 ミーナの右腕、その肘から先がなくなっていた。


「させませんわ」


 アイリスが握るのは、ちぎれた腕。引きちぎれた部分から血が溢れている。


「的確な判断。やる」


 だがミーナは痛がりもしない。

 ほんとなんなんだこいつは。

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